水戸ホーリーホックのプロフェッショナルな移動
一昨年。羽田発 ->松山行きの飛行機に着席すると、あとから背の高い男性が数十人乗り込んできた。みなガタイがいい。外国人がまじっている。そして目つきがするどい。スポーツチームだな、というのはすぐ見当がついた。
なんの団体かわからなかったけど、だれひとりおしゃべりしていない。みな、しずかに着席し、離陸から着陸までむだ口をきいた選手はいなかった。イヤホンを耳に当てて座っているだけで、スマホもいじらない。あとで検索してみると、どうやら週末にJ2の試合があったらしい。「愛媛FC vs 水戸ホーリーホック」。
あの人たちは水戸ホーリーホックの選手とスタッフなのだろう。あれだけの人数で、しかも若い人が多いのに、ほとんどムダ口をきかないで、しずかに行動していた。プロってすごいなと思わされた。
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じつは、帰りの飛行機でも、べつのスポーツチームと一緒になったのだが、こんどはうるさかった。カラダはサッカー選手よりも一回りたくましいが行動が子どもだ。どこかの大学チームではないか。ラグビーか、アメフトか、柔道か、レスリングか。おたいがいのスマホを見せ合ったり、周囲の選手をいじったり、まあ修学旅行みたいな感じである。
プロとアマのちがいは戦わなくても歴然とあらわれるんだな~。プロ選手は、お金をもらって戦う。そのお金はスポンサーやファンから集まったものだ。選手はプレーが求められるだけでなく、広告塔でもあり、どこへ行ってもチームの代表として見られる。不祥事をしでかしたらチーム全体のイメージダウンになるし、人気が落ちればスポンサーの利益も損なう。
ぼくはそれまで水戸ホーリーホックを「どこかのJ2チーム」としか思っていなかった。しかし、今ではかなりのリスペクトをもって見ている。飛行機の中のふるまいだけでも、統率のとれたイイチームなのだろうという感じが伝わってきた。実際、2019年はJ1昇格圏内に入ったわけで、そういう戦いをしているチームのプロフェッショナルな移動を見せてもらった思いだ。
こういう風にぼくみたいな一般人からたえず見られていることを自覚しているからこそ、「全員がしずかに飛行機にのる」というチームプレーになるのだろう。プロとアマのちがいは思った以上に大きい
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