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「調理法があまり知られていない食材」たちの末路

昨日、スーパーに行くと、
滋賀県産で、7センチほどの大きさの
「鮎」が1パック399円で売られていました。

他の魚に比べると、
たくさん売れ残っています。

この鮎たちは捕まらなければ、
大人になって、2倍位の大きさに
成長できたはずです。

もし、ここで私がこの
「稚鮎」を買ってしまえば、
小売店は「需要あり」と判断して、
また「稚鮎」を入荷してしまうかもしれない。

入荷をする為に、漁師さんは
「稚鮎」を獲らない方がいいと解っていながら、
大人になり切っていない鮎を
獲ってしまうかもしれない。。

でも、他の魚に比べて
こんなに売れ残っている鮎たち。
きっとこのままでは廃棄になってしまう。

魚売り場を一周ウロウロした後、
結局、「稚鮎のパック」を1つかごに入れました。

 



また違う日、違うスーパーで、
何枚も値下げシールが張り重ねられた
「ホヤ」を見つけました。

閉店間際でもないのに、
1個298円だったものが、49円まで
値下がっています。


でも、誰も買う気配がありません。

私は先月、「石巻市桃浦」で
新鮮なホヤの味を教えてもらって、
おいしく食べる調理方法も
教えてもらったばかり。

「ホヤの調理法」も
「ホヤの本当のおいしさ」も
知っている人は、少ないと思う。


食を仕事にしているものとしては、
「商品の価値」を見定める目を
持っています。

49円のホヤも、
とても可哀想だったけれど、
すでに「商品の価値」を失っていたので、
この日は買いませんでした。

石巻のホヤ屋さんは、
ホヤを氷がたくさん入った塩水で
保管されていました。

場所が変われば、
商品管理が難しいのも然り。

もしも、この鮎とホヤが、
昔ながらの「魚屋さん」で売られていたとしたら。

お客さんが
「これはどうやって食べるの?」
と聞けば、魚屋さんは
お料理方法を教えてくれたはずです。

しかし、今は魚屋さんは激減。

さすがに私もこんなに小さな鮎を
調理したことがなかったので、
スマホで鮎の料理を検索しました。

すると、悲しいかなお魚屋さんがいなくても、
レシピが山のように出てきます。

家に帰り、夕飯の支度を始める前に
子ども達に鮎を触らせました。

「口が大きいねぇ。」
「歯がないね。」
「体が虹色に光ってるね。」

子ども達は、小学生から高校生の
年齢は違えど、それぞれの視点で、
たくさんのことを発見します。

こうして、子ども達は「食べ物」や「生き物」に
興味を持って行くのだと思います。

結局、ちいさな鮎達は、
「甘露煮」と「塩焼き」になりました。

美味しかったよ。ごちそうさまでした。

毎日のおうちごはんのことで困っている人を減らすために毎日頑張っています。今はYoutube撮影用の機材購入の資金に宛てさせて頂きたいと思っています。