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真っ黒な影の夢

すっかりメンタルがやられていたときのことです。
にゃりぺよは少しでも眠っておこうと、布団に横になりました。

そしてふと気づくと、眠る前に閉めたはずの寝室のドアが開け放たれていたのです。
そこにはドロドロ真っ黒の影が立っていました。

「お母さんだよ、入っていい?」
影はそう聞くと、にゃりぺよの了承を得てから寝室に入ってきます。

足を引きずるような歩き方。
にゃりぺよはその影を見て、なぜか母親だと信じ込んでいました。

「体調が悪いのね、かわいそうに」
にゃりぺよが幼いころは、体調を崩すと母親が優しくしてくれました。

次第にすぐ体調を崩すにゃりぺよを面倒そうにしていましたが
にゃりぺよは母親に心配されたくてたまらなかったのです。

「一緒にお昼ご飯食べに行こうよ」と言う母親。
また「お昼ご飯食べた後はお母さんと一緒に行こうね」と言います。

にゃりぺよは母親の優しさにすがりたい一心で、その手を取ろうとしましたが…。
そのとき、義母の声で「起きなさい」と聞こえてきたのです。

目が覚めると、そこに影はありませんでした。
眠る前に閉めたドアも閉じられていました。

当然、義母が勝手に家に入ることはないのでにゃりぺよは1人です。
にゃりぺよはいつか連れて行かれてしまうんじゃないかと、不安になりました。

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