MIU404 2話 感想

「殺しちゃダメなんだよ。どんなにムカついても、殺した方が負けだ。」
「命は取り返しがつかないんだよ。」

結局、2話が最後に言いたかったことは、多分伊吹と志摩が加々見に話した、こんな、当たり前で簡単なセリフに表されているんだと思う。

こんな当たり前のことを、真正面から言ってくれる“大人”に出会うまで、加々見は自分のやった事と向き合えなかった。こんなところにも見える加々見の精神的な幼さが辛い。加々見は子供のままだ。親に理不尽に厳しく教育され、苦しむ子供のままなのだ。

加々見は、「かわいそう」な人だった。きっと彼が自分の境遇を語れば、誰もが彼の辛い気持ちに同情するだろうし、彼を助けたいと思う人が現れるかもしれない。でも、彼は人を殺してしまった。この事実が全てをひっくり返す。どんな事情があれど、人を殺してはいけなかったし、加々見を信じてくれていた伊吹でさえ、「殺した方が負けだ」と言うしかない。「無実でいて欲しかったなあ」というしかない。

ちょっと魔が差して人を殺してしまった青年の話。犯罪者とそうでない人を分ける境界は実はそんなにハッキリしたものじゃないのかもしれないなあ…と考えたりしました。おわり。

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