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全方位的な私って?

人間は多面体であるーーというお話です。


時折、嘘は絶対にいけないーーと仰る方がおられます。うーん、これは難しい問題だwありのまま心で感じたことを、いついかなる時もそのまま表現して渡っていけるほど、この世界は単純ではないでしょうね。いや、それでも渡ってはいけるのですが、いちいちぶつかることになります。嘘というのは意識のベクトルがどこに向いているかで、優しさや愛にもなれば、究極のエゴイストにもなれるものだと思うのです。



正直に言うと、私は一番重要なこと(内なる神との約束という縦軸)以外のことに本気のエネルギーを注ぎたくはないのです。だから、嘘というもの自体に焦点を当てません。相手がどう感じるかは相手の自由だし・・なにより、だって、疲れるもん!!!



勿論、私も嘘は好きじゃないです。というよりも、嘘というのは必ず伝わるものです。私が存在エネルギーとして発している表と裏の乖離ーーを他者は必ず感じ取ります。それがわからないのは他者をなめているというか、非常に一面的な知覚認識です。



表と裏の乖離をできるだけ縮めていくには「常に自然でいること」に尽きます。しかし、私たちにとって、この自然というのが、実に難度が高く、高度な在り方です。なぜなら、私たちは光のプリズムが乱反射するかのごとく、一瞬の中に多面性を持っているからーー



成長し続けよう、前を向いて生きようとする生命力そのものである太陽としての自分自身。社会性を持った品性ある大人として在ろうとするペルソナ・アセンダントの自分自身。素の感情、家でくつろぐありのままの状態である月の自分自身。そして、囚われと偽りの自己像、自己防衛反応としての月の自分自身・・・



非常に粗く分類すると、これら4つの自分が同時存在しています。自己防衛反応としての月は、内観・気づき・意識づけにより、コントロールが可能です。成熟させていくことができます。しかし、太陽、素の月、アセンダントは3つの柱として、いつも在るのです。これらのどれも否定しないこと。すべての自分に上手く出番を与えてあげることーー



私たちが抑圧しがちなものは素の感情としての月でしょう。たとえば、誰かに対して「あほちゃうか」「腹立つ!!!」と思ったとします。ペルソナの自分(社会人・大人としての自分)は、まずそれをそのまま口にしないでしょう。婉曲して表現するか、一段高い視点から対応するか・・そんな時こそ、アセンダントの知恵と洗練度合いがモノを言います。だから、アセンダントは使うものなんです。太陽の自分がそれを利用して成熟させていくものです。



太陽の自分は隠す必要がない自己です。太陽が出せないことはあっても、シャドウとして抑圧することはほとんどないでしょう。恐れや過分な思考に囚われない限り、多様な個性の魅力として、すべての太陽は燦々と輝いてしまいます。



ゆえに、素の感情としての月をどう扱うかーーに意識を向けてみるべきなのです。いや、突然、怒り狂ってもいいんですよw公の場で幼い感情としての自分をさらけ出しても、却って魅力となる場合もあるでしょう。太陽=公の場(ライフワークや信念を形にしていく道のり、社会的役割と責任の場)で、素の感情を露わにして、幼稚に文句を言い、子ども染みた態度を取っても、、、別にいいんです。ええ。(人間だもの、みつを)



さらに、自己防衛反応としての月を爆発させても、勿論いいのです。ただ、自己防衛としての感情を露わにすると、人が離れていくことがあっても、それが社会的に、あるいは私的に、得策になることはまずないでしょう。



私自身に関して言えば、それが美しいとも感じなければ、全く心地よくもないので、やらないだけです。いつも自分を好きでいたいので、月に主導権を握らせることはしません。(よほどのことがあればわかりませんが・・・)特に、アセンダント天秤座の方などは、自分の品性を落とすようなことをわざわざやる気にもならないと思います。



でも、これは、日々の中で、月の感情を上手く出していくからこそ、コントロールが効くのです。ちゃんと自分を見ているからこそできるのです。家でくつろぐ裸の自分も大事にできているからこそ、役割と目的を持った公の自分をぶち壊さずに済むのです。



何よりもまず!自分の素の感情を否定してはいけません。それがどんなにネガティブでドロドロした感情であれ、子ども染みた想いや欲求であれ、大事なことは自分がそれを否定したり、シャドウとして押し込めないことーーなんです。


さらに、心を許し理解し合える友を持つと百人力です。愚痴を愚痴としてただ聴いてくれる友。素の感情としての月の出番も上手く与えてあげることです。誰しも年齢を重ねると、指導者としての社会的な立場や導き手・癒し手としての魂の役割があるので、どこでもかしこでも月を出していては適切さを欠きます。場合によっては、品性と信用に傷がつくでしょう。そして、何より、安心して月を共有できるパートナーシップを確立することが重要です。



自分で意識できないシャドウこそが、あらゆる問題として現実に顕れてきます。抑圧すればするほど、裏の自分が、ある時、爆発するのです。この社会において、男性の方が圧倒的に月(幼い感情、素の自分)を認めにくいですから、どうぞ、ありのままの自分の感情を否定しないでくださいね。自分だけは自分の味方!自分が内なる少年の声を聞いてあげるという意識を持つことで、男性の皆様!太陽の自分を地に落とさずに済みます。



誤解を恐れずに言うと、多くの場合、男性は母親から自立できないままです。内側で小さな男の子が叫んでいるんです。愛されたかった、自分を見てほしかった、もっと、ありのままを認めてほしかったーーーそんな月の自分を認めて受け入れ、許した男性は強く魅力的です。そして、妻や他者に、母親の幻影を求めません。母から得られなかった愛と庇護と承認を、外側に求める必要がなくなった時、そこから健全なパートナーシップが結ばれ、エネルギー(男性原理と女性原理)が循環するようになります。(如実に現実が変わりますよ!)



無邪気で天真爛漫な女性(性)の願いを叶えることこそが、男性(性)の仕事である。目の前のパートナーの願いを全力で叶えよ、その覚悟で生きるだけでいいーーと仰った男性がいます。その通りだと思います。母からの鎖を解き放つ時、ようやく男性は自立して、別の女性(性)と融合を始めます。それが生命と宇宙の進化です。



その循環こそ、自然な摂理なのです。自然の流れに入るためには、まず自分自身が「自然」であること。すべての自分を大人の知性と品格、太陽の誇りで統合することです。幻の自己像を保とうとして頑張らないこと、とも言えますね。


素の自分をありのまま認めれば、それも大いなる魅力となります。この自分は良くて、この自分は悪いーーそんなことはありません。どの自分も愛おしい自分。太陽も月もアセンダントも、金星も火星も・・・すべてに出番を作ってあげましょう。自分の内側で「けんか」が起こっていると、世界が平和になることはないですものね!






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