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富山生活

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第2の故郷 富山県。

約3年間富山県で暮らしていた事がある。実は3年間も暮らすつもりはなく、仕事を辞め1か月くらいの休暇のつもりで行った先が富山県だった。何故富山県だったかと言うと母の実家だったから。それだけ。

母子家庭、一人っ子で育った母が京都へ嫁ぎ、家だけがある状態だった。

山の方の平屋。日当たりは悪く、玄関とお風呂場が一番日当たりがいい。富山県は水も美味しく空気も綺麗。元々好きな県で良く一人で行っていた。家に着き気づけば5日後にはハローワークへ行き富山市内1の繁華街「総曲輪」の大和百貨店宝飾サロンの店員として働くことになる。

仕事は本当に暇だった。午前中はチラホラ来る客の接客(主に時計の電池交換、バンド替え)、午後からはすることもないのでひたすらショーケースを拭く。汚くもない高級時計を拭いたり。一番カッコいいなと思ったのはTAG Heuerだった。商売屋の娘として生まれ育ったからか、物はよく売れていた。どんな人が来てもそつなく接客する姿を店長が見ていて「今のおじさん、大丈夫だった?気持ち悪くなかった?」と言ってきた事もあった。

退屈で孤独な富山生活での最初の年末、12月23日。1人で高岡市の居酒屋にのみに行った。あいにく、いつも行っていた居酒屋は満席で仕方なく2軒隣の「高政」という居酒屋に入った。するとたまたま隣に座っていたご夫妻と意気投合。後で聞けば「クリスマスの時期に1人で居酒屋入ってくるこの女の子、絶対に面白い」と思ってくれたらしい。その日のうちに連絡先交換、2日後にまた会う約束をした。年末は京都に帰るという話もすると、「私たちも実家に帰るから一緒に帰ろうよ」と迄行ってくれた。ご厚意に甘え年末はご夫妻の運転する車(JEEP)で京都の実家まで送って頂くことに。着くと実家が珍しい家業であった為、大変驚かれ、興味深く話も聞いてくれて結果大変喜んでくれた。このご夫妻は大変面白く、富山県でのお友達も多かった。旦那さんの実家は広島県因島でミカン農園をしており、奥様は岡山県ご出身。後日、ご夫妻のお友達「林くん」も交えて食事をした。今はもう閉店したが、富山駅すぐの「初音」という居酒屋で。林くんも大変面白い人で総曲輪で「林ショップ」を営んでいる。林くんセレクトの民芸品はとてもセンスよく店に行く度に店内の商品すべて欲しくなるくらい。

https://www.hinagata-mag.com/comehere/24025

こうしてお友達が出来たことにより、充実した富山生活だったが、度重なるホームシックと冬の寒波ストレスに耐えきれず、京都へ戻ることになる。

ふと、富山に帰りたくなるがサンダーバードが金沢止まりになった今では、金沢まで行き、近江町市場でキトキトな海鮮丼を食べ富山気分を味わっている。だた、一番美味しいと思うのはやはり総曲輪「寿司栄」だと思う。

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