【Day5】さよならハノイ、ひとり旅のはじまり
楽しかったふたり旅も、今日でおしまい。
同居人は東京へ、私は次の都市ダナンへ。朝のフライトなので、早起き。朝5時台のハノイはさすがに静かで、バイクはほとんどいない。だけど道沿いには運動をするお年寄りの姿がちらほら。なんて元気なの。
いっしょに朝ごはんを食べて、私より早く出発する同居人を見送る。遠距離のころから何度も繰り返してきたことだけど、出発ゲートの向こうへ消えてゆく相手を見送るのは何度経験してもしんどい。
・・・
さよならハノイ。私は次の都市ダナンへ。
この時期のベトナム中部は雨がひどい(数年に一度は街が冠水することも)と聞いていたのに、いざダナンへ着いたらまさかの快晴。「これは」と思って、予定を変更した。ダナン空港のロビーで急いでホイアンの宿を予約する。そう、ダナンはスキップしてホイアンに行くことにしたのだ。
ホイアンは、ベトナムの中でも一番楽しみにしていた都市。晴れのホイアンを拝むのは無理だろうなと思っていたからこそ、今日の晴れは逃せない。
ダナンは近年開発のすすむリゾート地なので、じつのところ私向きではないかもな、、と心の奥で思っていたのも理由のひとつ。だって、恋人が帰国したばかりのひとり旅でビーチなんて、寂しいばかりじゃないですか。本を読んでも音楽聴いても寂しくなっちゃう。水着なんて着る気分でもない。
タクシーに乗って、念願のホイアンへ。
タクシーから見える海にうれしくなる。
到着したホイアンは、思っていたとおり、いや思っていた以上に好きな街並みだった。着いた途端に、「うん、好き」と思えた。
のんびりした空気に、ゆれる木漏れ日。高層建築なんてなく、大きな川がゆったり流れている。自転車に乗った子供たちの笑い声が響き、コーラやなんやらの瓶が高く積まれた個人商店ではお店の人が商売そっちのけで近所の人と雑談している。
旧市街の街並みもいい。一歩歩くごとに撮りたくなって困る。
日が、どんどん暮れていく。働き始めてからは夜がちょっと苦手になっていたけど、ここの夕暮れはとくべつ。
角を曲がるたびに心の中で歓声をあげて、足が疲れてることも忘れて歩きまわった。
サポートいただけたら、旅に出たときのごはん代にさせていただきます。旅のあいだの栄養状態が、ちょっと良くなります。