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過疎と高齢化の町

近くの交差点で信号待ちの車が3台いました。
しかし、なぜか、信号が青になっても、先頭の車は動きません。どうしたのだろうと、近づいていくと、横断歩道をおじいさんが歩いているのが見えました。どうやら、先頭の車は左折したくて、おじいさんが横断歩道を渡るのを待っていたようです。


おじいさんは右手で杖をつき、左手にはエコバックとレジ袋を持っていました。スーパーの帰りのようで、食料品がたくさん入っているのが透けて見えます。
小柄で少し腰の曲がったおじいさん。
普通に歩いていても、レジ袋は地面にスレスレの状態でした。
よほど荷物が重かったのでしょうか、おじいさんは2、3歩進むと、足を止め荷物を地面に置き「ふうっ」と息を吐きます。それでも、なんとか横断歩道を渡りきり、交差点にあるバスの待合所に入って行きました。


おじいさんは、一人暮らしなんだろうか
どこに帰っていくんだろうか
バスを降りてからも、あんな風に自宅まで歩くのだろうか


なんだか複雑な気持ちになりました。
未来の自分を見ているようで・・・


この過疎と高齢化の町では、今日見たおじいさんのような高齢者は珍しくありません。
高校を卒業した子たちの9割以上が進学や就職で地元を離れてしまうのですから。
うちも学生が2人いますが、地元に帰ってくることはないでしょう。
そしたら、わたしも、あのおじいさんと同じ様になるのだろうな。


なんだか少し悲しい気持ちになりました。
でも、できるだけ元気に生活できるように、がんばろうとも思います。
現実は現実として受けとめて、前向きに生きたいです。

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