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狭い世界で律しすぎる危険

「マネジメント」の話です。
いわゆる、決まり事があって、
決められた通りに仕事をする、という。

組織の中で上に立つ方が、下の方々を律するわけですが、
その時に根拠とするのが「決まり事」です。
下の方々に、その決まり事通りに仕事をしてもらうわけです。

ここで、意識の問題ですが、
上に立つ方は、「下の者に仕事をさせている」
という意識で居られることが、ままあります。

その時、「決まり事」というのを盾に、
下の方々の仕事を、厳しく牛耳っておられるケースがあります。
確かに、決まり通り仕事をすべきではあるのですが…。

私の捉え方はどちらかと言うと、「マネジメント」というのは、
「自分の代わりに仕事をしていただく」という感覚の方が近いです。
「部下に命じて」…という言い方は好きではないので…。

「仕事をさせる」という感覚で「決まり通りに…」というと、
極限まで徹底して律するケース、律する素振りが見られます。
しかし、場合によってはそれは正しくないと思っています。

その「場合」とは、「決まり事の方が、不適切かもしれないとき」です。
決まり通りに仕事をして、その通りに仕事をしない、できないとき…。
「決まり事がネックになって、できないのだけれど…」というケースです。

審査では、決まり通りに仕事がされていないことを見つけた場合、
「ただ、『違う』ということがわかった」とだけ言うべし、と。
これは、L. Marvin Johnson先生の言葉です。

組織は、その置かれている状況が刻々と変化し、
その変化に応じて動きを変えなければなりません。
「決まり事」はその一部になっている筈です。

従って、ある狭い範囲の中で「決まり事」を見てしまうと、
組織全体の動きとは違う方向に動いてしまい、
組織には寄与しないことも、起こり得るわけです。

決められた範囲をマネジメントする者は、
常にその上の組織の動きに目を向け、
その動きに追従するよう、決まり事を変える必要があると思います。

…この「決められた範囲」は、時に「会社」であったり、
「地域」、「国」の単位であるかもしれません。

#MS #マネジメントシステム #マネジメント #審査 #ISO

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