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ラブレター

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“私たちは、どう生きるか”

その問いに対してリリー・フランキーさんの出した回答は、このラブレターだったそう。

青いインクがガラスのように不安定に透き通っていて、伸びやかで優しく丁寧な文字と、美しい言葉の並びに、本当に私を愛してくれている人からラブレターをもらったかのような気持ちになった。

洒落た人物、美しい風景、流行りの商品。

輝くようなきらめきの雑誌はたくさんあるけれど、この手書きの文章は今の私の心をがっちり掴んで染み入って、気になって仕方がない存在になった。


読み進めるとこの文章には続きがある。それもまた優しくてドキドキしてしまう。

実際にこんな手紙を受け取ったら、意中の相手ではなくても好きになってしまうだろう。


今、私は、長年の友人と連絡がつかない。

元気にしているかなといつものように送ったLINEが2週間も既読にならない。変なスタンプをプレゼントしたりして確かめてみたけど、どうやらブロックはされていないらしい。少しホッとする。

電話番号はLINEがあるからと交換していなかった。

年賀状も送らなくなったから、知っている住所は実家の住所だけ。

あんなことやこんなことを知っているのに、連絡手段の一つや二つ欠けたくらいで仲を裂かれてたまるものか。


昨日、出来るだけ軽い気持ちを装って手紙を書いてみた。

伝えたい気持ちはリリーさんのラブレターのような純粋に相手を想うものなのに、私の手先で形になっていく文章はどうしようもないくらい拙いものだった。


書き直したいけれど、私は今の私に出来る方法であなたに愛を伝えたい。

どうか無事で。また笑って会おう。