マガジンのカバー画像

Family.

4
詩を綴りはじめました。
運営しているクリエイター

#家族の物語

三十路

三十路

うつらうつら
ひたすら自己欲求を満たそうと
生きていた二十代
誰かのために生きる幸せを
学べたのは三十ちかくになってから
あなたが産まれてきてくれたから

快晴

快晴

親と喧嘩した時
泣きじゃくりながら行く先は
いつもあなたの部屋だった
もうこの家にいたくない
そう何度叫んでも
そんなこと言いなさんな、
となだめてくれるあなたは
私の太陽だった

会話

会話

私が母になって
あなたにひ孫ができました
今は遠くにいるあなたは電話するたびに
そのことを忘れているのだけれど
わあ、可愛いわね
とあなたが言うその褒め言葉が誰が言うよりも嬉しくて
何度でも写真を送るし、何回でも同じ会話をする