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猛暑と温暖化 私たちに出来ること

2018/8/4 毎日新聞お天気みちくさ 掲載分(毎日新聞許可済み)


 西日本豪雨に記録的猛暑と、自然の恐ろしさを感じる夏になっています。西日本豪雨で亡くなった方は200人以上、今夏熱中症で亡くなった方も100人以上と、広い意味での「気象災害」によって多くの方が命を落としています。

 これらの惨状を見て「気候が変わった」「温暖化だ」と言う人も多いように感じます。

 長期的な変化傾向として、温暖化の影響は無視できない状況です。観測データもそれを裏付けていて、非常に激しい雨の回数は約30年前に比べて1.4倍に増え、猛暑日は60年ほど前と比べて2倍の日数に増えています。

 日本は「温暖化スパイラル」に陥りつつあるのではないでしょうか。暑くなれば冷房を使うため電力消費量が増えます。東日本大震災以降電力は主に火力発電で賄われていますので、電気が多く使われると二酸化炭素排出量が増え、結果的に地球温暖化に拍車がかかり、さらに暑くなるという悪循環です。ではエアコンを使わなければいいのでしょうか。
 さすがにこれは極端。対策も非現実的ですしね。

 そこで私が重要だと考えているのがイノベーションです。「何かを我慢する」ではうまく回りません。放っておいても普及するくらい「良いモノ」を生み出すことが大切。中でも大量の二酸化炭素を排出する発電側で、再生可能エネルギー関連でのイノベーションを通じて根本から対処することが必要だと考えています。もちろん二酸化炭素は日本以外の国での削減も重要なので、外交的努力も欠かせません。

 2018年の西日本豪雨で亡くなった方、そして熱中症で亡くなる方、いずれも多くを65歳以上の高齢者の方々が占めています。

 まだ若いから大丈夫と思っている皆さんも五十年後には高齢者。このままだと五十年後の気候は、さらに厳しいものになるでしょう。

 異常気象による被害を減らすため、今後は「エネルギーを作る側」についても意識してみてください。再エネ事業へのクラウドファンディングや電気事業者の選択など、気軽にできることも


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