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「最強寒気」は本当に最強なのかを考えてみる

金曜にかけて北海道に「観測史上」最強の寒気が襲来しそうです。

テレビ・新聞のタイトルで「最強寒気」という見出しを見ることがあると思います。

「最強寒気」は「どの期間において最強なのか」を考えるのがとても重要です。

タイトルに釣られて記事の中を見ていくと、気象予報士的には実は大したことのないレベルだったということもよくあります。

私の中では「寒気」は、以下のレベルに分かれています。

観測史上最強 ⇒その通りになれば観測を初めてからの長い期間でみても史上1位の記録となるレベル。
史上最強クラス ⇒観測史上記録ベスト10に入るくらい(目安)
数年に一度の最強寒気 ⇒去年はそのレベルはなかった。2~3年に1度くらいある。
今季最強 ⇒そのシーズンの中で一番強い。→去年とかもあったレベル
      12月くらいにこの言葉が使われていたら信じないほうがいい
     (12月は冬シーズン始まったばかりなので使うべきではないと思う)

しかし残念ながら、タイトルなどでは以上のものが全て「最強」寒気と省略表記されてしまいます…。



しかし!金曜日北海道に近づいてくる寒気は「観測史上最強」、最上級の寒気になる可能性があります

札幌の上空約1500mの気温
・1位の記録  -24.0℃(1984/12/24)
・今回の予想  -26.2℃(8日9時の予想)

今回考えられる影響は、大雪というよりも、寒さです。

金曜日の札幌の日中の最高気温、なんと-11℃!!

寒い北海道とはいえ、札幌としては10年に一度レベルの極寒になります。
さっぽろ雪まつりも開催されています。
観光に行かれる方は、やりすぎじゃないの?と思うくらいの防寒準備でちょうど良さそうです。 

気象予報士 千種ゆり子

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