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働き方から健康に。【ワーク・エンゲイジメント】を高めよう

こんにちは。
健康経営エキスパートアドバイザーのYURIKOです。

今回は、働き方と健康の関係ということで【ワーク・エンゲイジメント】について触れてみたいと思います。

※どちらかというと、企業目線、健康経営担当部門目線の内容です。

1. ワーク・エンゲイジメントとは

ワーク・エンゲイジメント(Work engagement)とは、仕事に対してのポジティブで充実した心理状態のこと。     ワーク・エンゲイジメントが高い人は、仕事に誇りとやりがいを感じ、熱心に取り組み、仕事から活力を得ていきいきとしている状態にあると言えます。                (出所)島津明人「ワーク・エンゲイジメント」労働調査会、2014

「ワーク・エンゲイジメント」を学術用語として定義したユトレヒト大学のシャウフェリ教授は、長年「バーンアウト」(燃え尽き症候群)の低減と予防に取り組むことで働く人のウェルビーイングに貢献したいと考えていたそうです。

しかし、それだけでは働く人のウェルビーイングに貢献するには十分ではないことが分かり、「バーンアウト」を防ぐことと併せて、仕事でいきいきした状態を高める「ワーク・エンゲイジメント」を新たに提唱しました。

2.ワーク・エンゲイジメントを高めるものとは

では、ワーク・エンゲイジメントを高めるものはどのようなものがあるのでしょうか。

ワーク・エンゲイジメントを高める要因としては、「仕事の資源」と「個人の資源」があります。

仕事の資源:仕事の状況など仕事自体に関連するもの、チームや人間関係に関連するもの、教育・研修や評価制度、経営層への信頼など組織全体に関連したものがある。これまでの研究から、仕事の資源が豊富にあるほど、ワーク・エンゲイジメントが高まることが明らかになっている。
個人の資源:個人の内部にあるもの。自分ならうまくやれるという自信(自己効力感)、楽観性、粘り強さなど。個人の資源が豊富なほどワーク・エンゲイジメントが高いことが明らかになっている。

「仕事の資源」「個人の資源」が豊富なほどワーク・エンゲイジメントが高まり、その結果として、組織への帰属意識の向上や離職率の低下、仕事のパフォーマンス向上、健康増進につながることが明らかになっています。

3.労働人口減少下でますます重要になるワーク・エンゲイジメント

以下は、令和元年版の労働経済白書の抜粋です。

今後の人手不足下では、働く人がより高い仕事の要求度(ストレス)に直面する可能性が高くなると考えられ、その中でポジティブなアウトカムを出していくためには、ワーク・エンゲイジメントを高める「仕事の資源」を活用できる環境整備が重要な鍵であるとまとめています。

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(出所)厚生労働省「令和元年版 労働経済の分析」https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/roudou/19/backdata/2-3-08.html

これは個人的な実感にも合致しています。

このようなサーベイを実施後、具体的な施策の実施にあたっては忙しい担当者にとって「手離れの良い」施策が好まれますが、それだといつまでたっても「重要だが緊急でない施策」に手がつけられないままです。

サステナビリティ、持続可能な経営の観点からも、重要度の高い施策が何かを見極め、しっかり取り組む必要があると感じています。

4.おわりに

今回は働き方と健康との関連でワーク・エンゲイジメントについて触れてみました。

ストレスチェックやエンゲージメントサーベイでワーク・エンゲイジメントやワーク・エンゲイジメントを高める「仕事の資源」などを測定、集計されているサービス提供事業者も多いです。

もし、皆さんの会社で実施しているサーベイなどでこれらの項目が含まれているようでしたら、会社全体だけでなく、ぜひ「役職別」や「所属部門別」などの属性別で「仕事の資源」の状況を丁寧に見てみてください。

皆さんの会社のワーク・エンゲイジメントを高めるヒントがそこにあるはずです。


今回は以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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