15,夫が警察へ自殺予告の電話した

子供達が言葉を発し、自我が芽生え、私もそろそろ仕事を起動にのせて夫に離れる話をそれとなくした日の事。あの日は日曜日だったと思う。お昼間の話し合い。夫は雰囲気を察したのか「離婚は嫌だ!」と話し合いをストライキしだした。平日はお互い共に働いていて話し合う時間は取れない。だからこそ、日曜日に話を少しでもしておきたかった。ストライキをした夫は、「少し休ませてほしい。」と自室へと消えた。しばらくは静かだったはずが、突然部屋から出てきて延長コードを手にもって、「俺はもう死ぬ!!どうせ俺なんか捨て犬の様にポイ捨てされるんだろ!死んだらいいんだろ!」と自室に逃げ込むように突っ走っていった。何を言ってるんだろ?また訳の分からない事を言ってるわ…なんて思っていたけど、なんだか不気味さを感じた私は、その後を追いかけて夫の部屋へ入っていった。扉を開けると、目の前に見えたのはロフトにつながる家の柱に延長コードを巻き付けて、首つるロープ替わりにしていた。そして、その真下に椅子が置かれていて、夫は椅子に乗ってスタンバイしている状態だった。そして、携帯片手に突然どこかに電話をかけていた。「何してるの?どこに電話してるの?」と近づくと、電話先に向かって「今から死にます。…」と、何かぶつぶつと語って電話を切った。え?まさか…と思い、夫の携帯を奪いとり、履歴を見ると「110」。想像していた通り警察へかけていた。”信じられない…自殺予告?”…その行為に幻滅した。夫の携帯にはすぐさま警察からコールバックがあり「大丈夫ですか?今どういう状況ですか?本当に大丈夫ですね?」と何度も念押しの質問が返ってきた。携帯には私が出て事情を説明した。「ちゃんと見ているので大丈夫です。自殺はしていません。大丈夫です。」なにかあればすぐ連絡するように言われた。本当に迷惑極まりない行動に幻滅した。夫のパフォーマンスはその一瞬で終わった。この日はまともに話せないと思い、話し合いはやめた。自殺予告を警察に電話してアピールする医者…あなたは頭は賢いはずなのに、社会的に迷惑行為をしている事が恥ずかしいとか異常だとか考えないのかな…と後でぼんやりと私の心の中でもやもやがずっと渦巻いた。

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