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「どうですか?」の正しい回答方法とは?

日常的に聞かれる「どうですか?」。私はいつも「それって、具体的に何のことを聞いているんでしょうか?私が何と返答することを想定しているのでしょうか?」と返答に戸惑う。「そんなの”元気ですよ”とか、”順調ですよ”とか答えておけばいいんじゃない」と他の人に言われる。近所の人とすれ違う時、挨拶するぐらいだったらそれでいいだろう。だが、仕事、特に上司に聞かれた場合、そんな回答でいいのだろうか?

例えば、上司が「最近どう?」と聞く意図としては、私はこう推察する。仕事が忙しそうだ。だが、特に相談に来ないが、大丈夫だろうか。何か困っていることがないだろうかと探りを入れるため。具体的に何もいってこなけれれば、大丈夫なのだろう。だからの”最近どう?”と聞くのだろう。

だが、この聞き方はズルいと思う。部下がなぜ、何が忙しそうにしている原因なのか、把握していない時点でまずいと思う。100歩譲って、上司も忙しいし、何事も完璧に把握しているわけではないだろう。ならば、まずは予測でも、「あのクライアントがだいぶ無理難題を吹っかけてきていると聞いているか、大丈夫か?」と具体的な実名や仕事の名前を出してほしい。ならば、「大変ではありますが、きちんと事情を説明して、理解してもらっていますので、今のところ問題ありません」とか、「実は、こういうことが困っていて、ご相談するか、迷っていました」と、こちらも回答し、次の会話が成立する。

例えば、「どうですか、あの仕事は?」と聞く意図としては、最近新しい仕事を部下に担当を任せた。その進捗状況や、部下の理解度を確認したい。たぶん大丈夫だろうが、「ちゃんとやってるか?」と聞くのはちょっと偉そうかな。まずは、向こうの感想を聞き出そう。だからの”どうですか、あの仕事は?”と聞くのだろう。

だが、仕事を担当させた時に、口頭でも、メールでも定期的な報告のスケジュールを決めておかないのだろうか。もし部下が「この仕事は難易度が高く、苦労をしています、自分には無理です」と告白したら、その仕事を他の人に割り振ったして免除を検討する心の準備はあるのだろうか。

結局のところ、「どうですか?」の正しい回答は、「大丈夫です」「順調です」「問題ないです」しか受け付けないのだろう。そんなのは会話ではない、ただの挨拶だ。真剣に答えようとすることはバカなのだろうか。

だが、本当はこの「どうですか?」を聞くことで、問題発覚のチャンスにつながるケースもある。重要な切り出しの質問のはずだが、気軽な挨拶言葉に使われることを不本意に思う。

追記:m_goriさんのイラストを使わせていただきました。ありがとうございました。

「人生経験の引き出し」がいっぱいあります。何か悩み解決のヒントになる話が提供できるかもしれません。