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"彼らの陣地まで連れて行く"-ロシア兵の戦争における麻薬使用

レイアウト2023年9月28日の調査報告:"彼らの陣地まで連れて行く"-ロシア兵の戦争における麻薬使用(ロシア語)を元にChris Owen (@ChrisO_wiki) がXアカウントに投稿した英語訳の翻訳です。10/3/2023

ウクライナにいるロシア軍兵士の少なくとも10人に1人が麻薬を使用していると報告されており、売人や運び屋のネットワークが前線に直接麻薬を供給している。ロシア軍はこの問題をよく認識しているが、あまり手を打っていないようだ。

テレグラムから

ヴェルストカは、ウクライナに駐留するロシア軍が、大麻、「バスソルト」(α-PVP、西側ではフラッカとも呼ばれる)、メテドロン、アンフェタミンなど、さまざまな麻薬にいかにはまっているかを報じている。兵士達は、「まるでラスベガスのようだ」と言う。

「彼らは退屈しのぎに使っている」とある兵士は
言う。「常に何かを待ち続け、時にはそれがなくなることを祈り続けるのが戦争というものだ。掘っ立て小屋で塩(白い粉)を吸っていた時は、裏切られるかもしれない(パラノイア)なんてどうでもよかった。退屈のほうがずっとひどい。」

多くの兵士は、仲間はもちろんのこと、指揮官でさえも大麻を使用していることを十分に認識しているが、指揮官は大麻をほとんど気にしていないと言われている。ある兵士は言う。「草(大麻)を何度が吸った。特に面白いことはなく、草を吸って横になって映画を観た。」

「塹壕で麻薬を使っているかどうかは誰もが知っている、もちろん塹壕は狭いから。誰も気にしないし、重要なのはみんなをイライラさせないこと。ただ壕から出ないことだ。」

後方にいる何千人ものロシア兵にとって、麻薬を摂取する以外にすることはほとんどない。


「例えば、後方キャンプ。点呼と日課以外は、基本的に何も起こらない。もちろん、話せない仕事もある。だが、我々はストームトルーパーではない。だからわかってもらえると思うが、2022年3月以来、ここで発砲したのは2回だけだ。」


軍隊の配給をより美味しくしようと、薬物を使う者もいる。「塩(白い粉)の影響下ではおいしくさえ思えた。恐ろしいことに、軍用タバコでさえかなり美味しかったが、シラフの時は地雷原からヒマワリを摘んで吸ったほうがましだったがね。」

「塩(白い粉)の効果については--話したくなり、動けなくなる。ウォッカは全く効かない。水のように飲むんだ。」

プロの兵士は、多くの場合、既に薬物中毒者の場合が多い動員兵よりも薬物乱用者になりにくいと言われている。

「そう、民間生活でしくじった連中はみんな、ここでもしくじるんだ」と契約兵士は言う。「モービック(動員兵)はめちゃくちゃだ。彼らは麻薬の小包を集め、地元の売人を通してそれを値上切り倒し、どこかで見つけた『不法占拠者』(=野生の大麻)を使うことさえある。


「200人の特殊部隊員のうち、使っているのは3人だけだ。そして誰もそのことは知らない。ほとんど誰もね。ここにいる奴らはみんなスポーツマンで健康だ。彼らには理解できないだろう。それに、でたらめなことはここでは受け入れられない。」

兵士は、麻薬を使用する「選択肢はいくらでもある」と言う。「森に行き、夜は着の身着のままで小屋に入る。何カ所かでアパートを借りたが、適切な場所には住めなかった。」兵士の約10~15%が薬物使用者と言われている。


ある空挺部隊の将校は、「モービック(動員兵)の陣地に入ると、彼らはいつも(薬物用の)水のボトルを置いていた」とコメントしている。まあ、ホイルのついた穴のあいたボトルのようなものだ。しかし、プロの軍人である我々の間では、こんなものは見たことがない。」


「そして、化学薬品を使用している人を見たことも聞いたこともない。」

麻薬は占領地に住むウクライナ人によって供給され、しばしば製造される。攻撃される危険を考慮して高値をつけるが、運び屋が前線まで運んで来ることもある。

ウクライナ人の中には、占領軍に麻薬を供給するために、自分の土地でポピーや大麻を栽培する者もいる。ある契約兵士は言う。「掃討(作戦)中にそのような中庭を見つけたら、そこにあるもの全てを一度に燃やしてしまう。」

ウクライナから占領地へは、休暇から戻った兵士や親類縁者、あるいは軍隊に「人道的援助」を届けるボランティアによって運ばれる麻薬も着実に流入している。プロの麻薬ディーラーも活躍している。


2022年4月以来、「クリミア、クラスノダール、(ロシアの)山岳地帯から様々な種類の売人が」へルソン地方に入り、麻薬を供給している」とある中毒者は言う。彼らはロシア軍に発行されたミール社の支払いカードを使って電子的に支払いを行っている。


一部の占領地域では、兵士自身が既存のウクライナの麻薬ネットワークを乗っ取った。ヘルソンの住民は、伝えられるところによると空挺部隊(VDV)の「制服を着た男達」が「地元の売人から麻薬を搾り取った」と語った。


「彼らは自分達が取引できるように、彼に供給ルートを渡すように拷問した。彼は正確に何を話したかは言っていない。しかし、彼らは彼の肋骨と腕と足を折り、彼のジープを取り上げ、彼を通りに放り出して死なせた。」


占領地域の医薬品価格は非常に高く、ロシア国内の少なくとも2.5倍する。ある中毒者によると、2022年2月の侵略後、価格は6倍以上に跳ね上がったという。

売人は、オンラインや非公開のテレグラム・チャンネル、更には建物の壁にスプレーで描かれた電話番号を通じて、公然と広告を出す。彼らは麻薬を「ブックマーク」と呼ばれるパッケージに詰めて隠し、購入者が目立たずに回収できるように場所をテキストメッセージで送信する。


長年にわたって犯罪企業として運営されてきたドネツクとルハンシクの「人民共和国」では、違法薬物や医薬品が広く入手可能となっている。薬剤師は、バルビツール酸系のリリカやトロピカなどの強力な処方薬を店頭で販売することがよくある。


ある兵士は回想する: 「ルハンスクにいた時、チェチェン人とすれ違ったんだが、彼らは薬局からリリカを全部持ち去った。そして、制服を着たままクラブに入り浸り、ヤリまくっていた。」

麻薬の売人や麻薬を運ぶ兵士は逮捕されているものの、麻薬に対する禁止事項の執行は弱い。ある兵士は「瓶を持ってバフムートの下に潜り込んでテストすることはできない…」とコメントしている。

「仲間が足に注射して捕まった後、他の兵士については何のチェックも行われなかった」とへルソン近郊の契約兵士は言う。「正直言って、ここでは誰も気にしていない。」しかし、現行犯逮捕された者は、ストームZの懲罰大隊での服役を言い渡される。

ストームZ部隊は莫大な死傷者を出しており、この部隊に送られることは死刑宣告に等しい。「そこでは常に最前線に立ち、銃撃を受けている。あそこでは95%が神風(特攻隊員)なんだ」とある兵士はコメントしている。

ストームZ部隊の囚人達は、クレムリンの殺人狂に「大虐殺」に駆り立てるのをやめるよう求めている。 彼らは、自軍の砲撃で意図的に "殺害 "されていると言っている。彼らの中隊は人員の75%を失った。 傷を負った者は、2日間の治療が認められてから送り返される。 受刑者達は「ファシズムと戦う」ために来たと言うが、ファシストなのは彼らの指揮官であることが判明した。

ある兵士が言うように、ストームZは「ジャンキーのための大隊であり、泥酔したり、(誰かを)殴ったり、フーリガン行為をやらかしたりした時に行くところだ。」

「ここには、女の子達を自分の陣地に直接連れてきた男たちがいる。それで、その直後に15人がストームZに行った。」


ロシアの軍事法廷は何百もの麻薬使用事件を扱ってきたが、指揮官はしばしば軍事司法制度を回避し、自ら刑を執行する。 「正直に言うと、ここでは誰も大騒ぎする必要はない、大隊内の麻薬は全員の汚点だ。」


検察も調査委員会も必要ない。裁判もない。彼らを2日間穴に入れて、ストームZに移送するという書類を書くほうが簡単だ。拒否することはできない。」終わり

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