できないと言えない人

私の周りには厄介な人たちがいる。
「できない」といえない人。

例えば、ランチタイムにちょっと話が盛り上がって「今度ここ行こうよ」となったとき、黙っている。
賛同していないことが、行かないという意思表示なんだと思うけど、必ずしもそうとはいえない。
ギリギリまで立場を表明しない場合、準備段階で頭数に入れておかなければならないし、そうしておいたのに、直前になって「行けない」と言われても困る。

また、上司に作業分担を打診されたとき、自分の能力やキャパ、他の作業との兼ね合いや作業時間を考慮すれば、他の人に任せるか、複数での担当とかにしてもらうべきところを、やりたいという気持ちが優ってしまうのか「やります」と言って安請合いしてしまう。
途中でできないとわかり、あるいは実際にできなくなり、後になって周りを巻き込んで大騒ぎする。
正直、迷惑でしかない。

何故こんなことになってしまうのか。

前者には嫌われたくないとか、早々にムリと言ってしまうことで、その後の話の流れの中で仲間外れにされたくないという気持ちがあり、後者は自分がわかってない上に、自分の能力を過大評価しているように思う。

ま、やってみたい、という気持ちは大切で、うまくできなければその失敗から学べばいいのですが、往々にしてこのタイプの人たちは学ばないで同じことを繰り返し、同僚や仕事仲間から信頼を失っていく。

当の本人は、かろうじてお茶を濁すことができ、関係者以外にはことの詳細はバレず、自尊心やプライドは保てて満足なんだろうと思う。

このタイプの人に、決定的に足りないのは、相手への配慮。
積極的に発言したり、オルタナティブを提案したりしないため、大人しく従順でいい人のように映るかもしれないけど、プライドの高いしたたかな策士とも言える。

何故か多いですね、私の周りにこの手のタイプ。
あまり、関わりたくない。
策士は策に溺れる。

あくまで個人の見解です。

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