レモングラスティー

誰かにもらった海外土産のレモングラスティー。
もうずいぶん前のものだ。
缶の蓋を開け、アルミの封をハサミできると、ツーンと異国の匂いがした。
先の尖ったただの草の茎のような茶葉を、大きな白い陶磁の急須に入れ、熱湯を注いだ。
鼻をつく強い匂いにむせ返りそうになりながら、急須いっぱいにお湯を注ぐと、静かに蓋を閉じた。
そのまま、5分。
薄い琥珀色の液体をガラスのグラスに注いだ。

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