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【イベントレポート】マーケティングを活かすために知りたい「ことば」の力

こちらは、私が受講している『Sherpa of Writers』イベントレポート講座の課題として執筆した、添削前(2023/7/3現在)の記事です。
→ 2023/8/19 添削後編集しました。

「マーケティングやライティングを学んだけれど、どう仕事に繋げていったらいいの?」

「どのような発信や提案をしたら他と差別化ができるの?」

……そのような疑問やお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。


2023年6月29日に、女性向けキャリアスクールSHElikes受講生による自主企画イベント『マーケティングを活かすために知りたい「ことば」の力』が開催されました。

商品やサービスが売れ続けるための仕組みをつくる「マーケティング」。
何を発信するにも欠かせない「ことば」。

この二つの掛け合わせによってどのような相乗効果が生まれるのか。

マーケティングやライティングの学びをどう活かせば価値提供できるのか、リアルなお仕事現場の話を交えながら、ゲスト・ひのりほさんに教えていただきました。





登壇者紹介

ファシリテーター:渕上さや佳(ふっちー)さん

リクルートなどで14年間、店舗取材や広告記事の提案・作成に携わった経験を活かし、現在はフリーランスとして、広告運用やブランディングを中心に活動中。個人向け思考整理(壁打ち)サービス『SortasSort』も展開している。
SHElikesでは、マーケティング&ブランディングコミュニティの8期コミュニティプランナーとして活躍。

ゲスト:ひのりほ さん

教育系の営業職やパン屋のパートを経て、2020年3月SHElikesに入会しライティングをメインに学び、約2ヶ月でフリーランスライターとして独立。
現在は、企業の課題をことばで解決するライター兼コンサルタント(「ことばの伴走者」)として活動する傍ら、Sherpa of Writers(ことばの伴走者養成講座)』の講師としても活躍中。
2023年3月には株式会社Sherpaを設立。


マーケティングにおける「ことば」の重要性

マーケティングに長く携わってきたふっちーさんによると、マーケティングとはズバリ「商品、サービスが売れ続けるための仕組みづくり」とのこと。その仕組みを作るために、発信の組み立て方やライティングスキルが重要なのだそうです。

今やWeb上にはたくさんの情報が溢れています。自分たちの情報を届けるためにも、マーケティングとライティングのスキルを掛け合わせていく必要があります。

たとえば、マーケティングに関わる次のような場面(コンテンツ)でライティングのスキルは特に有効なのだそう。

・ホームページ
 →キャッチコピー、ブランドメッセージなど
・Webメディア上の記事
 →SEOライティング、インタビューライティングなど
・広告、LP(ランディングページ)*
 →キャッチコピー、セールスライティングなど
・SNS
 →キャプションの文章、画像に載せる言葉、動画のシナリオなど
・メールマガジン
 →セールスライティングなど

*LP(ランディングページ):訪問者が検索や広告を経由して最初にアクセスするページ。訪問者のアクション(申込や購入)を誘導することに特化している。

マーケティングの中でも、特に発信の部分で重要な役割を果たしているのが「ことば」。何を発信するにも「ことば」が必要で、「ことば」がないと発信が成り立たないと言っても過言ではありません。それほど、マーケティングとライティングは密接に関わり合っているのです。

つまり、マーケティングという「仕組み」を生かすもころすも「ことば」次第なのです!


ライターがマーケティングを理解しておく意味

ふっちーさんのお話から、マーケターがライティングスキルを身につける重要性がわかりましたね。では、ライターはマーケターの指示通りに執筆をしたらいいのでしょうか?

それについて「言葉の伴走者」のひのりほさんは、「ライターもマーケティング思考を持つことが重要」だと言います。

ライターの仕事は、依頼されたことをただ書くことではありません。媒体の特性を理解したうえで、どのような情報を、どのような方法で、誰に届けるのか。そこから考えて執筆する必要があります。そして、その考えにはマーケティング力が必要になるのです。

ひのりほさんいわく、まずはホームページ、コンテンツ、SNSには、次のような役割があることを理解すると、発信を組み立てやすいそうです。

・ホームページ     :本社
・コンテンツ(記事など):支店
・SNS         :営業マン

作ったコンテンツをSNS(営業マン)が届け、お客様にコンテンツ(支店)に訪れてもらう。これが基本的な考え方となります。

さらに、SNSはそれぞれ利用者層が異なるので、媒体ごとにキャラクターを設定し(Twitterは親しい友達、Instagramはオシャレな先輩、Facebookは落ち着いた大人、など)、使うことばを変えることで、よりコンテンツが届きやすくなるのだとか。

この「届け方」の基本をどれだけ理解して提案・制作できるかどうかが、ライター(デザイナーなども含めたクリエイター)の質を決める重要なポイントになるようです。


これからの価値提供

SEOライティングはやらなくてもいい!?

ひのりほさんは最近、クライアントの方から「SEO記事はAI(ChatGPT)に書かせるから大丈夫です」と言われたそうです。

このエピソードを聞いて、参加者の間に衝撃が走りました。「いよいよそんな時代が来たか……!」というコメントもちらほら。

クライアント(経営者)としても工数や費用を抑えたいので、正しいことを正しく書くだけならAIに任せることも視野に入れ始めているのだそう。そのため、「SEOライティングに苦手意識を持っているならやらなくてもいいのかもしれない」とひのりほさんは言います。

では、これからのライターやマーケターが、自らの価値(単価)を上げていくためには何がポイントになるのでしょうか?

『クライアントの理解度 × 自分のスキルや経験』でライターとしての価値が変わる

ライティングのお仕事は、マーケター、経営者、広報担当者など、さまざまな立ち位置のクライアントからご依頼いただきます。そのため、クライアントによってライティングやマーケティングの理解度はピンキリなのだそう。

ライティングやマーケティングの理解度が高いクライアントの場合、企画や構成などがすでにできあがった状態で依頼をいただくこともあるようです。ここでライターとしての価値を発揮するには、あることを意識するのが大事なんだそう。

それは、「手持ちのスキルや経験」です。
マーケティングに加えて、「人にしかできないこと」「人がやってこそ意味があること」をどれだけできるかが重要とのことです。

身に着けておきたいスキルについて、ひのりほさんは下記をピックアップされていました。このようなスキルがあると、AIに代わられることなく、ライターが介在する価値をクライアントに感じていただけるとのことでした。

・ヒアリング力(問う力、深掘り力)
  →インタビュー、導入事例、お客様の声、などの執筆や、
   コミュニケーション、ブランディングにまで幅広く活かせる

・情報や時代を掴む力
  →情報を掴むのが早い経営者などを相手にする上で重要

顧客のビジネスモデルを理解して提案する力
  →お金の出所や予算、カスタマージャーニー*を理解して、使うことばや届け方(媒体)を提案できると良い

*カスタマージャーニー:商品やサービスについて顧客が認知してから購入に至るまでの流れ


質問タイム

イベント参加者やふっちーさんからの質問に、ひのりほさんが答える時間も設けられていました。

Q1.AIの時代にも負けないライターになるには何が大事だと思いますか?

ひの「ChatGPTは正確な答えを返してくれるけれど、こちらからの聞き方によって答えが変わってくるんですよ。想定した答えを返してもらうためにも、質問力・ヒアリング力はとても大事です。

もう一つは、人間にしかできない“エモい”部分。感情に触れるようなライティングが必要だと思います」

Q2.SHElikesのライティング入門では、ことばの扱い方よりもルールを教わることが多い印象です。ライティング入門の受講をライターやマーケターの仕事に活かすには、何に気をつけて学ぶと良いですか?

ひの「SHElikesがすごいのは基本を徹底しているところ。基本が分かっていないと、何が正しいのか分からず判断できないので、まず知識として基本を知っておこうという意識が必要だと思います。基本を知り、正しい判断ができることで、信頼にも繋がります

Q3.打ち合わせや取材中、うまく答えがまとまらず、相手の方が言葉につまるときがあると思います。伝えたいことを言語化できるよう、ひのりほさんはどのようなサポートをしていますか?

ひの「聞く相手が分かっている場合は、その相手のことを事前に調べて情報を押さえておく。考え方、これまでやってきたこと、今悩んでいることなどを知ったうえで話せるといいですね。

また、自分なりの見解を持つこと、共感を示すことも効果的です。相手から上手くことばが出ないときに『こういうことですかね?』と聞いてあげたり、『わたしも似たようなことがあって……』と共感したりすることで、引き出されることばもたくさんあります。一緒にうーんと考える時間があってもいいと思っています」

Q4.「執筆だけでなく、マーケティングからご提案できます」とアピールするには、どのような実績が必要でしょうか?

ひの「マーケティングフローの構築(資料作成)や、メルマガであれば開封率や送信率が実績としては良いですね。こうしたらいいと思います、と言うだけでは実績としては△。施策を実行した経験や、結果を出せた経験をベースにアピールできると良いです」

Q5.マーケティングにはいろいろな種類がありますが、ライターとしてキャリアを積む場合、どのマーケティングから押さえていくのがオススメですか?

ひの「コンテンツマーケティングがオススメです。コンテンツを形にするのがライティングなので、その前段階にある、コンテンツを届けるためのマーケティングから学ぶとより理解が深まると思います」

Q6.現在マーケターとして働いており、さまざまなマーケティング分野を担当してきました。スペシャリストからゼネラリストへの移行を考えていますが、独立を目指すとなると、得意分野がないと受注は難しいでしょうか?押さえておくと有利になる分野はありますか?

ひの「今までやってきた分野の中で、楽しさややりがいを感じたものがあれば、それを深めていくのが一つ。やりたいことでないと、楽しさを感じられないと、苦しくなっちゃうと思うので。

もう一つは、個人事業主として企業案件を獲りに行くのであれば、企業のホームページなどを見て、課題や足りない部分に対して提案営業をするのも良いですね」


イベント参加者の声

イベント終了後、「#マーケとことば」でTwitterにはたくさんの感想が寄せられていました。一部をご紹介します。


まとめ

この時代変化の中で、ライターとして、マーケターとして、価値提供できる人材になるためのヒントが盛りだくさんのイベントでした。

これからの未来、「人にしかできないこと」「人がやってこそ意味のあること」の価値がより高まっていく。

マーケティングとライティングを切り分けるのではなく、溶け込ませながら活かしていくことで、「人にしか作れない」質の高いコンテンツを生むことができる。届けたい相手に届けられる。

……そんなメッセージを強く感じました。

マーケティングとライティングを溶け込ませる学びや実践に、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?


▼ イベントアーカイブ(SHElikes受講生限定、7/19まで)

▼ ふっちーさん、ひのりほさんのSNSなど

・ふっちーさんTwitter
ひのりほさんTwitter / 株式会社Sherpaホームページ

▼ Sherpa of Writers 特別イベントのお知らせ(7/13、7/19)

ひのりほさんが代表・講師を務めるSherpa of Writersの特別イベント『自分らしいオリジナルキャリアを築こう!眠っている才能を引き出す考え方』が開催されます🎉

こちらのイベント参加フォームからお申込みください♪(参加費無料)




※執筆にあたり意識したポイント

ターゲット
マーケティングやライティングを学んだものの、知識やスキルの活かし方、仕事への繋げ方がいまいち分からないシーメイトさん

ターゲットに与えたい読後感、変化
・マーケティング(戦略)とライティング(技術)は切っても切り離せない関係だと理解でき、双方向に学びを深めようという意識が高まる
・学んだことをどう活かしたらよいかイメージできる

その他
取材者視点のレポートを書いてFBをもらう
 →イベントレポート講座では登壇者視点の記事サンプルをご紹介いただけたので、取材者視点の記事に対するポイントを知りたい・深めたい。

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