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≪わたしごと34≫生き甲斐・自己実現・セルフリーダーシップ

生き甲斐、自己実現、セルフリーダーシップ。これらは、似通っているなと私は思う。

何故ならすべて内発的で、自分が充実して生きていくための、継続性のあるスキルだからだ。このスキルで得るものは、Well-beingという事だと思う。

ロンドンの美術館で働いていた時、かなり重要視されているなと感じたのは、このウェルビーイングだ。すべての職員のウェルビーイングに重きが置かれていて、体制的にも色々な工夫がされていた。

まず、会社には匿名で外部の専門家に相談が出来る事。美術館自体が専門のウェルビーイングの会社と提携していて、社員はいつでも電話相談出来、カウンセリングが必要であればカウンセリング、法的な情報が必要であれば、年に決まった回数法的な相談ができ、支払いは会社持ちとなる。その際、会社は誰が相談したかというのは分からない。ただ、人数と内容だけが伝えられる。

社内ネット上にはウェルビーイングの情報がアップデートされ、ジムやヨガの会員割引や、不安や恐怖に襲われた時の対処法、たまに社内に犬たちが招かれて癒しの時間が設けられたりした。

特に吃驚したのは、美術館の理念と目的とを念頭にした個々人の目標設定が、徹底してた事。入社するとガイダンスがあって、国立美術館としての立ち位置、目的などが説明され、その後美術館の意義についてディスカッションがある。美術館は何のためにあるかが、来館者、研究者、こども、国、国際などの視点で話し合われた。

その後別の目標設定のトレーニングがあって、どうしたら達成可能な個人の目標を立てられるかというスキルを学ぶ。Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-boundのSMART goalにそって考えていく。

目標は、具体的であればあるほどフォーカスしやすい。よって、達成しやすい。何故ならば、何を何の為にやれば良いかわかるからだ。そうすると、何をやらなくていいも分るし、優先順位もつく。達成に向かっていると感じると、やる気も出るし、生き生きする。それをマネージャと共有するから、お互いに現在地が分かる。

一番大事なのは、自分はどの長所やスキルを職場に貢献出来て、その貢献が職場の理念や目標達成にどう生かされるか、また職場から何を得て自分はどんな成長をしたいかを、自分で考える事にある。それは、自分の存在意義が、職場と自分の人生の双方にとって大事であるときに、ウェルビーイングは成り立つという考えなのだと思う。

これは仕事に限ったことではない。人生のどの時点に於いても、こどもから高齢の方まで、社会、地域、家族、個人のレベルでどうなりたくて何を何の為にするという事を、内発的に構想していく習慣は大事だと思う。それは能動的に生きるという事だし、人生をなるべく豊かに生きる為に、今からできる事であり、また子ども達にとって価値ある教育だと思う。

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