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≪わたしごと35≫工夫する

工夫する事について書こうとして、その意味を調べてみたら、意外な事が書いてあった。

【工夫】
1 よい方法や手段をみつけようとして、考えをめぐらすこと。また、その方法や手段。
2 仏道修行などに専念すること。特に禅宗で、座禅に専心すること。 (コトバンクより)

1は一般の意味だけれども、2の座禅に専念する事というのは知らなかった。語源は中国にある様で、"工"は、道具を使って物をつくることがもとの意味、"功夫"とも書くらしい。"時間と労力を使う" "手間ひまかける" の意味合いを持ち、宋明学では完全な人格に至るための実践,修行,勉強,努力などをすべてこの語で表現する、らしい。

私は小さい頃から工夫するのは好きだが、それは手を使って何かを作るのが好きだからで、大体の場合素材は思うようには成ってくれない。その出逢った問いをどう解決していくかを、それこそ工夫するのが好きだ。

日本はものづくりの国で、素材というものとの向き合い方は、真摯だと思う。自然には自然の動き方があって、それを体得していくのが工芸ではないだろうか。工芸で必要なのは、工夫の連続だ。時間と労力を使って、手間暇かけるなんて、工芸そのもの。その手間暇かける素材との対話の中に、座禅に専念するような、いわゆるゾーンに入るという様な事があるのだと思う。

でもこの工夫する原動力は、私は好奇心だと思う。関心が無かったら、そもそも工夫しない。もっと良くするというのは、生きる上で大事ではないか。なので、私は好奇心を工夫したら良いと思っている。

生きていくうえで、何をしたら良いか分からないとか、そもそも何が自分はやりたいのか好きなのか、という事がわからないという事に直面することはあると思う。でも多分それは、日々の小さなこころの動きを拾って行って、反応したものを次のステップに紐づける工夫をしていけば、自分に聴こえる程度には大きくなるのではないか。

何でだろうとか、すごいな、綺麗だな、やだなとか、もう少しそれを長く観る事が出来るには、自分をencourageする必要がある。私たちはすぐ忘れるし、めんどくさいと思うし、忙しくてそんな時間無いと言うから。

自分をうまく行動に移していくには、それぞれの工夫が必要で、そのやり方は十人十色だと思う。好奇心を工夫して、専念した先に何か分かるものがあるだろうし、小さく "あ、自分はこういう事が好きなんだ" "こういう事が得意なんだ" と認識する事は、選択のしやすさや、心の落ち着きにつながるのではないか。何故なら多分、あ、これだ!って思う瞬間って、自己実現への大切な第一歩だから、なのではないだろうか。

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