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Leechの完了形の4用法を彩る

現在完了形とはなんなのでしょうか?

今回は、
私が大学院へと進むきっかけにもなった
英語学者である 
Geoffrey Neil Leech 先生
(ジェフリー・ニール・リーチ)
のお知恵をお借りし、
完了形について述べていきます!

Leech先生が区分した
完了形の4用法を紹介させてください!

その4用法が次のものになります。

1. state-up-to-the-present
2. indefinite past
3. habit-in-a-period-leading-up-to-the-present
4. resultative past

1つずつ、できるだけ簡潔に紹介していきます!

1. state-up-to-the-present [現在へと続く状態]

現在へと続く状態を意味する
We’ve known each other for years.
(私たちは長年の付き合いだ)+(そして今もそうである)
That house has been empty for age.
(あの家は、何年もの間無居住状態の物件だ)+(そして今もそうである)

ここで行われている期間は現在まで続いているため
上の具体例の訳に(そして今もそうである)
と付け加えることができるのですね。
このことを一般的に「現在とのつながり」と言われています。
これが完了形の特徴の1つですね!

2. indefinite past [不明確過去]

過去のいつ起きたかが不明確な出来事を意味する
Have you been to Brazil?
(ブラジルに行ったことありますか?)
He’s a man who has experienced suffering.
(彼は苦しみを経験した男性です)

不明確な点についてLeech先生は主に2つの要素を上げています。

・出来事の「回数」が不明 
・いつ起こったかの「時」が不明

「回数」の場合は、副詞によって特定することが可能とされています。

I’ve been to America three times.

しかし、
「時」の場合は、副詞によって特定する場合
「現在とのつながり」が特徴の完了形は用いることができなくなります!

*I’ve been to America last summer. => I went to America last summer.

”last summer”など時を特定する語を用いると、
「現在とのつながり」がなくなってしまうので
用いられるのは過去の一点を示す
「過去時制」ということになるんですね。

このことから
「不明確」なことこそが完了形の特徴の2つ目とされています。

Leech先生はこの「不明確過去」を以下のように再定義しました!

「現在に至るまでの少なくとも1回は起きた出来事を意味する」

3.  habit-in-a-period-leading-up-to-the-present
  [現在へと続く習慣]

現在にいたる習慣や反復的な出来事を意味する
Mr Phipps has sung in this choir for fifty years.
(フィップスは15年間聖歌隊で活動している)
I’ve always walked to work.
(私はいつも徒歩で職場に向かう)

「習慣」とは、繰り返し行われる事柄から成り立つ状態ですよね!
よって、
1.state-up-to-the-present [現在へと続く状態]
にとても似ている用法です!

「習慣」を表す場合は
大抵期間を表す副詞(fifty years, always)などが要求されます
もし、それがない場合は
2. indefinite past [不明確過去]
として解釈されやすいそうです!

4. resultative past [結果的過去]

過去の出来事の結果が現在にも影響を及ぼすような事柄を意味する

この用法は、
ある状況が今の状況へと繋がっているを示しており、
結果的過去によって示される結果的な状況は、
下の例の太文字に記されます。

The taxi has arrived. (‘The taxi is now here.’)
(タクシーが到着した)(タクシーは今もいる)
I’ve recovered from my illness. (‘I’m now well again.’)
(病気から回復した)(今も元気だ)
Someone has broken her doll. (‘The doll is now broken.’)
(誰かが彼女の人形を壊した)(今も壊れている)

「現在とのつながり」もあると同時に
時が「不明確」である特徴である完了形の
典型的な用法を
Leech先生は上記4用法の中でも
4. resultative past [結果的過去]
としています。

5. 院生の小言

いかがだったでしょうか?

今回の記事では
尊敬するLeech先生が執筆した
『Meaning and the English Verb』
を参考にさせていただきました!

完了形の特徴は
「現在とのつながり」&「不特定性」
だということが少しでも感じていただけたら幸いです!

「現在完了形」は私が好きな文法で
今も研究をしているのですが、
奥が深いですね!!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

参考文献
Leech, Geoffrey N. (20043). Meaning and the English Verb, Longman, London.

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