【短歌】お砂糖をポークチャップにさらさらと入れた分だけ孫へのあいを
おばあちゃまの作るポークチャップは甘い
正直、激甘です
私はその味で
育ててもらった
7年半
今もそのポークチャップが
たまらなく食べたくなる
仕事で疲れて
椅子に座る
帰ってきた時
一言も発しないで
つけていたテレビを
ぼーっと見る
私のことを
祖母はわかっていた
甘いポークチャップは
私に優しかった
主婦になって
たまに作る時がある
あの味を思い出してる
でもどうしても作れない
甘くできない
人に優しくできない
もっと甘くできたら
私は優しい人になれるのかな
多分、
砂糖をさらさらと
入れる分だけ
私のことを考えて
くれているのかもしれない
祖母の私へのあいは
砂糖の量なのかしら
今日はポークチャップを作りました
どうしたら祖母の味に近づけるのだろうか
もう2度と祖母のポークチャップは
食べられないかもしれない
それでも
私に寄り添ってくれた
この味だけは
忘れない
本当に甘くて甘くて、
私のためだけに
優しかったから
わたしも優しく甘い
あいをわが子に差し出したい
お砂糖をポークチャップにさらさらと入れた分だけ孫へのあいを
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