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大人になって観る「魔女の宅急便」は共感の嵐だった

『「魔女の宅急便」って女の子の日が始まることを映像化したらしいじゃん。』

返す言葉がなかった。
あたまの中がはてなマークだらけ。

「魔女の宅急便」を観たことのない男友達からの一言なんだけど。
宮崎駿監督のインタビューかなにかで書かれていたらしい。

その言葉をきっかけに「魔女の宅急便」を改めて観てみたので、その感想を書こうと思う。

観るまえの印象

小さいころ金曜ロードショーで何度か観たことがある。
最後は高校生ぐらいかな。

「魔女の宅急便」は主人公のキキが、たくさんの困難を乗り越えていく物語。
そんな印象。

作品を深読みせずとも楽しい映画だと思っていた。
あと黒猫のジジが大好きなキャラクターで、動物と話せたらなぁとも何度思ったことか。

観たあとの印象

キキが家を出て、住む街を決めるシーン。
最初に会う先輩魔女の子は、この世代の女の子が嫌う女の子を表現しているように思えた。
新人に対してマウントとってくる女、いるいる〜という感じ。

キキが初めて街に降りたったシーン。
交通事故を引き起こしてほうきから降り、挨拶をしたキキ。
まわりからの反応。
田舎と都会の差。
なるべく珍しいものに触れたくないような目線。

「面倒になるのは嫌だから」と言っているようなシーンは、共感もしてしまう。
あの場にいたら同じような反応をしてしまうんだろうな。

トンボと交流し、徐々に魔法が使えなくなるシーン
苦手意識をもっていたトンボと仲良くなったと思いきや、トンボには元から多くの友達がいて、キキは特別でなくその大勢の中の一人だと気づく。

嫉妬して、傷ついて一人で悲しくなるキキ。

そうするといつの間にかジジの声が聞こえなくなり、空も飛べなくなる。

心のモヤモヤがキキに影響を与えている。

普段できていたことが、急にできなくなることへの不安。
誰しも経験はあることと思うが、それには心のモヤモヤが必ず関係している。

魔法を使えなくなる理由とか今まで考えたことなかったけど、改めて考えてみてみたら発見が多かったな。

森の中の女性(ウルスラ)との関係
名前が分からなくてググった。
ウルスラは劇中一度も名前を呼ばれていないらしい。

さらにキキと同じ声優の高山みなみさんなんだって。
名前を調べたサイトで、金曜ロードショー公式のツイートを発見。

思わず「おー!」とうなずいてしまった。

ウルスラに本音を話していくうちに不安がなくなり、元気をとりもどすキキ。
私たちにはこういう存在がまわりにいてくれないと、一人で抱え込んでなにもかも上手くいかなくなってしまう。

キキの不安から抜け出して成長する姿が現れているんだと思った。

ところで話は戻るが、「魔女の宅急便」は女の子の日が始まることを描いたのではなく、「女の子の日が始まる=思春期」を描いたということ。

すべては言い方の問題。
男が生理と捉えているのが、なんだかふに落ちなかっただけ。

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