見出し画像

脳のスケッチ

少しお久しぶりの更新です。
noteの機能が色々改修されて、スキが表示されるようになったりしましたね。
私もnoteを始めたのって、凄い文章を書いてるクリエーターが沢山居ることに感激したからですし、とても良いことだなと思います。
ただ、私がnoteを見るのは主に仕事の隙間時間だったりするので、ログインしている時は逆にあまり見る暇がなく、良いと思った記事に即座にスキを付けられないのがちょっと残念です。
あと改修と関係あるのか分かりませんが、FBのシェアの数字が消えてしまったのが地味にショックです。
まだnoteでのフォロワーさんが少ない状態の為、スキがあまりつかない代わりに、FBのシェアの数が結構あったのが励みになっていたのですが・・・。
私に限ってかもしれませんが、何か創作物を生み出すのに他人の存在は必要ないけれど、発表するのには何かしらの反応が無いと続けるのって難しいなって思います。
でも、あまり反応が無いということは逆に人目を気にせず何でもできるということでは!とふと思い、以前に友人とやり取りしていた「意識の流れ」的な詩をアップしてみることにしました。
いや、意識の流れじゃなくてむしろ無意識かな?
画像は「シュレーディンガーの猫」をモチーフにした油彩画です。

***************

さあ始めようか、どういう文句がいい?余りにも詩的な、ダレルの「幕間狂言を。では始めよう」だけどここには地中海はない。強風も、白く泡立つ海峡も。あるのは気怠い長雨くらいかな。バッハの弦の音には程遠いけど。バッハといえばこの間また偶然耳にした、「恐るべき子供たち」のバックに流れていたヴァイオリン協奏曲。それともヴィヴァルディの方だっけ?とにかくそのどちらもが、恐ろしいほど子供たちの部屋には似合ってる。永遠の時を閉じこめた部屋。チェルシー・ホテルもレジナ・ホテルもそうに違いない部屋。だから、始めが白で終わりが黒でも、その逆でも構わない。どっちにしろ循環してるんだから。そうやって次に誰を待ちかまえているのかな?閉じてしまったって、入れる者は最初から限られてるんだし。登場人物たちはまるで幽霊だ。彫刻された柱の間をさまよい歩く。死因はなんだって?狂い死に?ごもっとも。

 追われてる。夢の中でもそうだから一時も安息の時がない。いつになったら終わるんだ?でも競い合うことよりも記録を伸ばすことの方が大切なんだってば。どうしてそう自分と人とを比べたがる?きっと完全な人間になったってもう半分の自分とうまくいかないのかも。くるくるくるくるくるくるくるくる。回転して。楽しい。回ってていいんだよね。回ることってきっといいことだよ。たのしい。のびることは?つらいこと。伸びていってもきりがない。0と1の差。無と存在?人間が発明する前はゼロも無かったんだよ。ゼロも無限もなんにも。またはまってる。坩堝の中に見え隠れする多面体の群。いいから早く粉々にして掻き回しちゃってよ。それをどうするかって?心臓の形に固めてね、私の大好きなボアのヒュロスにあげるのよ。時々消化不良を起こすけど。ニンフェット。虹の橋を渡るには現実の肉体を持っていては駄目。

 十三日目にはもう旅立たなきゃいけないんだ。空が青い。砂漠。詩人の宿命。生きることそれ自体。何もしなくていいのよ。世間を欺くために職業を持つくらい。猟銃はぶっ放すためにあるんだ。詩人の血。スコープの中に見えるものは、なんてこった、この私の眼じゃないのか?その奥を覗いてみろよ。あれはマルセルだったかな。いやジュスチーヌ?まあいいや、あいつを割るんだな。パン!空に舞い上がる白い鳩たち。その後を追いすがり食い尽くす黒い烏たち。空はたちまち翳る。首を切り落とせ!女王の叫びににやにや笑いの黒い猫。お待たせ、もうすぐ生まれるよ。白い卵が墜ちてくる。さーてこの中の鳥は生きているのか、死んでいるのか。生きていたら君は大金持ちさ、間違いなくね。

 踊っている人影が見える?朽ちたバレエ館。炎の中で狂い響くピアノ。古い血は早く入れ替えなきゃね。コンクリートブロック詰めの死体。最新のミイラ製造法さ。左肘が痺れはじめる。アルフォンス・ルイ・コンスタンのぶつける疑問:二つ組は何故四つ組になり三つ組によって説明され得るのか?答えを知るには永久に生きなくては。まだ十分じゃない。顔のない女が笑う。満月の夜に行進する魚人間たち。決め手には欠けるけど確かに遺伝。ふふ、これでやっと自殺を免れたってわけ?余計にたちが悪いさ。平均律に沿って歩く方がよっぽど気が楽。さもなくば球状星雲に身投げしようか。この感覚、舌を刺す。潰れたパンと濁った葡萄酒による聖餐。凄惨の間違いじゃないの?ううううう・・・唸り声をあげて飛ぶ。蜘蛛の巣に引っかかったエメラルド板。吐き気を催すのはあの楔文字のせいだ。フォトンと光子をいくら積み上げたって反物質が壊しちまう。バラバラになった君の体を僕は、愛撫する。頭の中は蜂蜜と蟻でいっぱい。ベークライトか琥珀みたい。極上のスープを作って、後はテーブルの下で蠢いてる奴ら(兄弟姉妹たちだろうけど)に与えてやるさ。

 ぞくっとする。ベツレヘムまではあと何マイルもあるからね。鋏を出して。舌を切ってあげるよ。滴る水が星座をつくる。襤褸を纏った聖人たちに抱え込まれて、足をバタバタさせたって何の足しにもならない。ちぇ、もう少しだのに。ニンバスを載せて、天を仰いで。皮膚がだんだんひび割れてく。君の連れはもちろん、そう、マリ・ノエルだ。聖骸布の焼け焦げには気をつけろ。無防備な尻尾にじゃれている。猫は溺れ死ぬくらいならむしろ焼死を選ぶだろう。胡桃の実と無花果の実なら五分五分だけど。平たくなって、「にゃ~お」なんて単刀直入。舌のかたちの火がたくさん揺れている、セント・エルモの夜。そんなに網を振り回さなくってもいいよ。これくらいなら一人で帰れる、よ、ね。

 明日はお留守番。鏡の中には秘密があるの、いつだって。点数はきっと真ん中から数えるもの。オルゴールの音。誰もいないのは、誰も知らないから。蛇が上がってくる。バルテュス風の部屋に欠かせない装飾。指に巻いた包帯に血が滲む。これは遊び、なんだって。1864年にラウターブルンネンにはどういう記録が残ってるのか、なんてどうでもいいこと。耳にもぐり込んだトウダイグサに当たり散らすな。FLOWING。痩せた白イタチと皮剥ぎごっこ。BLOOMING。ほじくっては投げつけ、みるみるうちに固まって。何曜日なの?知りたくないわ。怖い。切り裂かれた眼球は引っぱられる犬を映し出す。葡萄はそんな役にも立つなんて。元型の井戸はきっと皮を剥いで裂かれた葡萄で一杯だわ。デモクリトスにだって想像もつかなかったに違いない。それはおいといて、まずは雲に乗り込み脱出。人のかたちをしたパラエストラみたいな何か。怖がらないで、お嬢ちゃん。あなたにもきっといいことがあるよ。みゅーたんと。

 ブリック・ブリック・ブロック。小さくなって。すぐこれだ。呪文を唱えてるんじゃないよ。魚が溶けちゃったら水晶体はどうするの。完璧なコレクション。部分は全体に等しい。よって眼球に与える損傷は魚全体に及ぶ。定時制への信頼も何処へやら、なんだか位相空間全体が変なことになってるみたい。今に始まった事じゃないよ。可笑しいのは言葉より思惟だからね。ジュージューショーチシテオリマス。記号論と定量観察、どっちが必要なのだろうね。クッキーとバグってもっと話してよ。はいはい、ミンダナオ島のジルコニアのさざめくような笑い。珊瑚って単体だとちっちゃいんだよ。そりゃプランクトン程じゃないけどさ。でも珊瑚の色はね、プランクトンのせい。だからプランクトンが壊滅しちゃった珊瑚は真っ白なの。そういえばマリンスノウもプランクトンの死骸だって。死ぬと白くなるのかな。僕もきっと死んだら透き通っていって最後にはクラゲになって漂うの。「海月」「水母」どっちがいい?

 やめられないのってびょうきかな。わたしはきづついたりしないってだれかいったの。それもそう。ヨロイみたいなものでからだをおおってるから。それでもあんしんできないから、からだにありったけのものをむすびつける。なかでくさってるのはわたしの・・いらないもの。すいみつとうのようなシロップでみたされていればもうきけんはないわ。うしろをふりむくひつようもない。ふわふわしていてでもとけがかくれてて。たいせつなの。だからこわしちゃえ。ぜったいぜつめいのしょうじょ。

 あなたはやっぱりフランス映画のモノクロームがお似合いだね、モロー=シャトーブリアンじゃなくてボリス・ヴィアン。シンディ・シャーマンよりデレク・ジャーマン、すこし色褪せたファッショナブル。「ひなぎく」とかさ(未見だけど)。ベッテイナ・ランスはどう思う?(気付いたら終わってしまっていた)アメンホテップもニャルラトホテップも同類だ、塩をまぶしてフライパンにのっければ反り返る。史上最大のフライパン。ポップコーンはむしろアンダーグラウンドのトロッコ上でつくるもの、迷宮の神は片目を閉じてあなたをみている。電線を伝って降りてくる伝染病、クローゼットの中に隠れて。またしてもマルセルの悲劇は繰り返される。縁を燃やしてしまえばもう大丈夫。ショートケーキに仕込んだ爆薬で神様はショート。ほうらね、ひっかかってたのは焼け焦げのシーツ。やばいって。じゅくじゅくした白身があなたを浸して、あなたをみていたあたしの片目も潰れちゃった。

サポートして頂けたら、アーティストの支援に使わせて頂きます。 貴方の生活の片隅にも、アート作品をどうぞ。潤いと癒しを与えてくれます。