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契約のお話:捨てる紙(神)あれば、拾う紙(神)あり

10年以上、職人的リモートワーカーを続けている結良輪区です。

突然ですが、フリーランスや個人事業主の方は、皆さん契約書締結はどうされていますか?

前職の会社で、商品開発部門にいた事から、新規企画がスタートする際には、チームビルディングから行っていました。
そこで必要となるのが、足りない知識やスキルを、外部の専門家などに業務委託する事。
その際、秘密保持契約(NDA契約)や業務委託契約書を締結します。

契約書は、通常、法務部門に依頼して、ドラフト版を作成してもらいます。
これが、外部の法律事務所へ依頼する等が必要な場合、1通につき数万円のコストがかかってきます。

契約書締結の数が多い場合、外部に依頼していると膨大なコストになる為、
企業内には法務確認できる部門があったりします。

しかし近頃、便利なツールが沢山登場して、契約書締結までの時間とコストを大幅に削減できるようになってきました。
私が在宅ワーカーになってから10年程経ちますが、コロナ禍になってからは急速に様々なオンラインサービスが発達したように感じます。

オンラインで契約締結をすると何がいいかと言うと、全てのやり取りがメールで行えて、収入印紙が必要ない事。
これまでは、お互いの会社や個人で、ドラフト版の契約書について法務確認を行い、文言の追加や削除などの調整を行っていました。
ドラフト版を紙で渡すことも日常的。

そして、この内容で契約しますとなった場合は、2通分の契約書が郵送されてきて(手渡しもあり)、印紙を双方で1枚ずつ貼り、署名捺印をして契約先の分を1通返送する。という膨大な事務作業の時間がかかっていました。

そして、今ではこの一連の作業がオンラインで完結するように!
役所でも押印不要となり…、契約書でも署名のみで良くなり、オンラインでのスムーズな契約締結が可能となりました。
ですがきっと、このスピード感は、コントラクト(契約)時代の到来なのだろうと思っています。

まあ、この事務処理を、商品開発の場合は、業務委託先ごとに全て自分で
行っていたので…。
モノづくりの本番、制作作業が開始できるまで、膨大な事務作業があった事になります。

契約締結前には、マーケティング、企画立案、企画書を作り上司や役員へプレゼン、稟議書を通して、予算を獲得する、みたいな事を含めて…。
どんだけ事務処理があったのか!!って事を、思い出しました…。

でもこの経験は、今思えばとても貴重で、事務処理ができない場合は、
仕事にならないという事を意味する気がします。

たまに「事務作業が大嫌い。苦手です。」という方がいるのですが…、
それって、「私は働くのが嫌い。」というようにも聞こえるのです。

結局のところ、事務処理がないビジネスなんて、一切存在しないのでは?と思ったりします。
この事務処理を含めた全ての作業が、「お仕事」であり、1つのプロジェクトでお金のお取引が発生して、経理処理で売上計上されるまでの、一連の作業は全て事務処理の塊のような気がしています。

話が脱線しましたが、在宅ワーカーとして業務委託を受託する場合、
秘密保持契約(NDA契約)と業務委託契約書の締結は、必要になってくる事が多くなりました(昔よりは格段に)。

数年前に契約締結した企業さんからは、クラウドサインというツールから送られてくるようになり、とても時短になりました。
そして、更に便利なのが、紙の契約書の保管場所が不要になった事。
契約期間中は、契約内容と違った事があったり、どちらかが約束を守らなかった時に必要となる為、業務をご一緒している期間は保管が必要となります。
オンラインで保存できると、保管場所も気にせず、数が増えても検索しやすいなど、メリットだらけです。
それから、最新の契約書の雛形(テンプレート)が、多数用意されているので、法律事務所にお願いする業務も減らすことができます。
経済産業省が出している、公式な雛形なども、リアルタイムで入手できるので、とても安心できるのです。

今考えると、会社勤めしていた頃の、膨大な事務処理の作業量は、いったい何だったのか…。
と思ったりもしますが、便利になり他の作業に集中できるようになったのは、メリットしか感じられません。

業務委託を受託するまでに、上記のような事務処理が沢山ある事を知っているだけでも、どの程度ビジネスに理解があるのか、という事が見えてくる気がしています。

因みに私は…。
契約書を出してくれないお取引先に、覚書の締結をお願いしたりもします(業務内容を明示する為)。
また、過去に一度、会社から依頼した契約を守って頂けない方に、契約解除契約を締結したこともあります…。
契約書を締結しても、業務内容の約束を守らない会社・個人、支払期限を守らない会社なども、いくらでもあるので…、
エビデンスとして何かしらの書面をもらっておくのが、トラブル防止・抑止には必要だと思っています。

契約書の種類は様々で、新規お取引の場合は、
継続的取引契約や企業の登記簿謄本を提出してもらい信用調査を行うなどが必要になる場合もあります。売掛の場合、借金と同じなので、ローン審査と同じような感じですね。一言に契約書締結といっても内容は多岐に渡たるのです。

さて、ここ数カ月間は、新たな契約締結に繋がりそうな、お話が湧き出たり、うまくいきそうになった途端に、失注したりという事も起きたりしています。

何はともあれ私は、日本の法令を順守して、正攻法で仕事を進めたいと思っている毎日です。

【参考情報】
クラウドサイン
 https://www.cloudsign.jp/

Lisse 契約書レビューAIクラウド
 https://lisse-law.com/

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