見出し画像

副支配人が語る、舞台の聖地・帝国劇場の復活とこれから

ニッポン放送で40年近くラジオに携わってきた上柳昌彦アナウンサーが、東京・有楽町に関わる様々な人をゲストに迎え、有楽町の魅力やそこで生きる人の思いを聞くポッドキャスト番組「有楽町ひとさんぽ」。

今回のゲストは、数々の演劇やミュージカルを上演してきた舞台の聖地・帝国劇場で副支配人を務める鈴木美和さん。東日本大震災、新型コロナウイルスと苦難を超えてきた帝国劇場の歴史とこれからを伺います。

1911年に誕生した帝国劇場の歴史

画像2

帝国劇場は日本初の西洋式劇場ということで、1911年に作られたんですよね。

今から約110年ほど前にできて。その当時は「今日は帝劇 明日は三越」というキャッチコピーも付けていただくほど話題になったと聞いております。

その後、東宝というところで小林一三さんというすごい方がいらっしゃいましたよね。

宝塚劇場を関西で作って、阪急沿線の人が阪急電鉄を使ってそれを見に行くみたいのことを考えました。東宝の宝というのが宝塚の宝ですので、東京にもまあそういったお客様が西洋式の演劇やミュージカルをご覧になれるようにといことだったと思います。

鈴木副支配人も宝塚がお好きだったとか?

日比谷の宝塚劇場は私が子供の頃からあの場所にあります。母親が観劇好きで宝塚も見ておりましたので小さい娘を連れて見せてあげようということだったと思うんですけれど。小学生から中学生頃までは特に見ていましたので、有楽町、日比谷に通っていましたね。

東日本大震災に見舞われた帝国劇場の役割

鈴木さんが副支配人になられた2011年の4月と言うと、東日本大震災が起きた年ですよね

直後でしたね。3月11日の時、私は別の部署におりましたけど4月に帝劇に来てからは3.11より前の状態というわけにはいかず、お客様のキャンセルも多かったです。我々も日々安全確認ですとか、お客様対応をどうすべきかという模索の日々ではありました。

地震が発生した3月11日の2時46分。帝国劇場では公演がある日でお客様の帰る手段がなくて大変だったんですよね。

一旦避難をしてもすぐにはお帰りいただけませんので。それはスタッフ、出演者も含めて劇場の中にいていただかなければいけませんでしたでしょうし。すぐ帰れないということは他の施設もそうですし、夕方から夜にかけていていただいたという風に聞いております。

劇場の役割というのは考え出したらキリがないくらいにありますね

今回のコロナの件もそうですけれど、天災・人災にかかわらず安全に大きな劇場で上演するということがいかに大変なことかというのが身に染みますね

新型コロナウイルスと帝国劇場

新型コロナウイルスの影響で舞台も中止・延期となっていました。その期間、副支配人として何をされていましたか?

うちの会社も他の会社様同様に「なるべくテレワークで」という指示はありましたし、私達も日々の公演が無いため自宅でテレワークに勤めておりました。公演もなくなりましたので、お客様へのご返金なども対応もさせて頂きながら、再開ができるか否かということについては日々社内で検討していたと思います。

有楽町の持つ豊かさは?

私にとっては映画や演劇を楽しめる場所です。しかも鑑賞・観劇後、すぐ帰るのではなく親子、家族、友人と出かける場所でもあります。美味しいものを食べたり、ホテルで優雅な時間を過ごす。ハレとケでいえばハレの場だと思っています。
観劇・鑑賞、仲の良い人とのおしゃべりがセットになり「あのシーンがよかった」と話すこと自体がものすごく心豊かなことだと思います。日比谷公園や皇居などロケーションもいいので、リフレッシュができる地域かなと思っています。新型コロナウイルスが落ち着いたら、別の場所から足を運ぶべき価値のある街かなと思っています。

画像1

全編はポッドキャスト「有楽町ひとさんぽ」で公開中
帝国劇場 鈴木美和副支配人ご出演の「有楽町ひとさんぽ」はポッドキャストで聴くことができます。全編無料です。​

「有楽町ひとさんぽ」は、有楽町の街の新しいテーマソングを公募するプロジェクト「有楽町うたつくり計画」と連動した超ローカルポッドキャスト番組です。有楽町で働く方、生きる方をゲストに迎え、街の魅力や歴史、展望などを伺っていきます。

<有楽町ひとさんぽ>
毎週月曜日、最新エピソード配信予定。
「有楽町うたつくり計画」公式サイトほかポッドキャストで聴取できます。​

<有楽町うたつくり計画>
有楽町の街の新しいテーマソングを創り上げる楽曲募集企画。
一次審査通過者は、音楽プロデューサー・本間昭光さんとのワークショップを通して、楽曲をブラッシュアップし、有楽町の”まちうた”をつくりあげていきます。詳細は公式サイトまたは応募サイトをご覧ください。
募集期間:2020 年 6 月 15 日(月)~7 月 31 日(金)
一次審査:2020 年 8 月 1 日(土)~
公式サイト:https://www.1242.com/project/yurakucho
応募サイト:https://eggs.mu/music/project/yurakucho_utatsukuri

「帝国劇場」 Information
住所:東京都千代田区丸の内三丁目1番1号
電話:03-3213-7221


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?