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有楽町ガード下わずか9席のお寿司屋さんがサバの名店になったワケ

ニッポン放送で40年近くラジオに携わってきた上柳昌彦アナウンサーが、東京・有楽町に関わる様々な人をゲストに迎え、有楽町の魅力やそこで生きる人の思いを聞くポッドキャスト番組「有楽町ひとさんぽ」。
今回はゲストに、有楽町のガード下にある サバの名店 「鮨大前(すしだいぜん)」の若大将 大前欽尉(おおまえ・よしやす)さんにお越しいただきました。

サバの名店「鮨大前」

JR有楽町駅から新橋方面に歩いて3分ほどのガード下。
煙がもうもうと立ち上がる焼き鳥屋さん等が並ぶ場所に鮨大前はあります。2000年に創業し近年では予約もなかなか取れない大人気店となっています。
座席はカウンターのみの9席。(臨時で10席まで増やすことができます。)
お酒は、お客さんが自由に持ち込むスタイルです。
そういったお店のシステムもあり、見知らぬお客さん同士が食事中に仲良くなることもしばしば。若大将の大前さんがお客さん同士をつなぐこともあるそうです。

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狭小店舗から予約の取れないサバの名店へ

お寿司屋さん自体は、欽尉さんの曽祖父の代から始められ、当初は青山にお店を構えていたといいます。2000年に、大将であるお父様が有楽町で「鮨大前」を創業されました。高架下の決して広いとは言えない9席のお店から、いかにして「サバの名店」として知られるようになったのでしょうか?

大前欽尉さん)最初は父も、普通の品揃えと言いますか、狭いながらにネタを揃えてやっていたらしいんですが、周りにも寿司屋が多くて、(鮨大前の)特徴は?何か差別化は?と考えていたんです。
そこで「狭い」というデメリット、冷蔵庫もネタケースも小さく、あまりいろいろ置けないというデメリットを活かす方法はないかなと探したんです。
そうしたら「市場が近いじゃないか!」ということが思い浮かんだんです。
その日に仕入れて、その日に出すものを売りにしたら良いんじゃないかと考えて、一番足が早い”光り物”に目をつけたんです。
なかでも産地、季節を変えるといろんな特徴のものが手に入るサバに目をつけて、サバを売りにしようときめたんです。

自身のお店のデメリットと向き合うことで、お店の”売り”を見出していった大前さん。鮮度抜群のサバは評判を呼び、口コミが徐々に広がり予約がなかなか取れない人気店になっていきました。

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「交差する場所」有楽町の魅力

有楽町の名店の1つにもなっている「鮨大前」の大前さんに、有楽町の街の印象や魅力を聞いてみました。

大前欽尉さん)有楽町自体は、そんなに広くない範囲だと思うんですが、隣接する街は特徴づいた街が多いなと感じます。
丸の内だったり、銀座だったり、新橋だったり、霞が関だったり…
いろんなタイプや職種のお客さんが交差する場所が有楽町なんじゃないかと思います。

そんな有楽町で生きる中で感じる”豊かさ”についても伺いました。

大前欽尉さん)日々まわりの建物やカルチャーは新たに生まれていくなかで、有楽町で交差する方々が、変わらないガード下に来ていただいて、9席のお店に座って。はじめましてだけど、2時間後には肩を組んでお酒を酌み交わす仲になっていく。それを見ているのがとても楽しいです。
今はコロナの状況もあり難しいですが、そういった生のコミュニケーションこそが豊かさなんじゃないかなと思います。

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全編はポッドキャスト「有楽町ひとさんぽ」で公開中

鮨大前の若大将・大前欽尉さんさんご出演の「有楽町ひとさんぽ」はポッドキャストで全編無料で聴くことができます。

「有楽町ひとさんぽ」は、有楽町の街の新しいテーマソングを公募するプロジェクト「有楽町うたつくり計画」と連動した超ローカルポッドキャスト番組です。有楽町で働く方、生きる方をゲストに迎え、街の魅力や歴史、展望などを伺っていきます。

<有楽町ひとさんぽ>
毎週月曜日、最新エピソード配信予定。
「有楽町うたつくり計画」公式サイトほかポッドキャストで聴取できます。

<有楽町うたつくり計画>
有楽町の街の新しいテーマソングを創り上げる楽曲募集企画。
一次審査通過者は、音楽プロデューサー・本間昭光さんとのワークショップを通して、楽曲をブラッシュアップし、有楽町の”まちうた”をつくりあげていきます。詳細は公式サイトまたは応募サイトをご覧ください。
募集期間:2020 年 6 月 15 日(月)~7 月 31 日(金)
一次審査:2020 年 8 月 01 日(土)~
公式サイト:https://www.1242.com/project/yurakucho
応募サイト:https://eggs.mu/music/project/yurakucho_utatsukuri

鮨大前 基本情報

鮨大前 (すしだいぜん)
東京都千代田区有楽町 2-1(JR有楽町駅から新橋方向に徒歩3分のガード下)
営業日:月〜金  休業日:土日祝・休市日
時間帯:2部制
17:30〜20:00の前半
20:00〜23:00の後半
席数:9席(または10席)
電話番号03-3581-6641
公式Twitter:https://twitter.com/sushi_daizen

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