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202311 雑記

自分が演じる役の根っこに共通する部分を見つけた。
それは「他人のことがどうでもよくない」ということ。

慈愛、お節介、過干渉、クレーマー、お人好し、その表出の仕方に差こそあれ、根っこに通じるのはそこだと思ったのだ。
自分ではない人のことがどうしても気になってしまう、それこそがわたしの性格である。

自分以外の人が何を考えているのかが知りたい。
シンプルにその欲求が強い。
それ以上でも以下でもない、ただただ気になって仕方がないということ。


先日、生まれて初めてワークショップのファシリテーターをやらせていただいた。
調べてみたところファシリテーターに公的な資格はなく(民間の資格はあるようだけど)WSの形式上、自分の立ち位置をはっきりさせた方がいいなということで『ファシリテーター』という大役をいただいてしまったのだ。

ファシリテーター 高野ゆらこ(俳優)

このワークショップ、演劇にはまったく関係がない。
大きなジャンルで言うと「まちづくり」だ。
そもそもなぜこの企画に携わることになったかというと、昨年アーツカウンシルしずおか主催事業であるマイクロ・アート・ワーケーションで静岡県河津町に1週間滞在したことから端を発する。

キャンプでよく行くお気に入りの場所だった河津に旅人として入り込んだら、もっと関わりたい!いろんな人と話したい!という思いが生まれ、ワークショップのファシリテーターとしてお呼びされるに至った、というわけ。だいぶ端折ったけど。

単なる河津町のお客さんだった自分が、ちょっと関わっただけでもう、首を突っ込みたがる。コミュニケーション取りたがる。
こう書くとなんだか都会から来た厄介者のようだし、実際参加してくれた方が心の底でどう思ったかまではわからないけど、ひとまずわたしは、かなり興奮した。
で、微妙に謙遜しといてアレだけど、なかなか盛り上がったしいい時間だったとも感じている。

調理実習と対話を組み合わせたワークショップデザインは、独学で考えたわりにフォーマットとしてどこでも通用しそうだなと思った。
もう誰かやってるかもしれないけど。
自分が思いつくことなんてたかが知れてるから。
いやでもそれは別に良くて、自分が一番めになりたい訳じゃなく、独学で、そこにたどり着けたその過程がもう泣けるほどに嬉しい。

まだ自分にのびしろがあったんだと思えたこと。
力強く「やりたい!」と思えることに出会えたこと。
そしてそれはこれまでの俳優としての道のりがなかったらたどり着けなかったということ。

開催まで一緒に伴走してくれたアーツカウンシルしずおかの立石さんがWS当日の素敵なレポートをまとめてくださった。
ちなみに下の写真は考案した『伏せ字クッキング』の説明をしているところ。
食材などを相談し推理しながら行う調理は、段取り的にならずコミュニケーションが生まれて、しかも正解じゃない食材を入れたらそれが意外と美味しい!?みたいなこともあって相当楽しかった。


人と人が出会い、たとえ一瞬でも心をかよわせ自分の思いを言葉にして交流できたら、ほんとにそれはものすごくかけがえのない時間なんじゃないかと思う。
そのためのアイデアは不思議とどんどん出てくるのだ。
アレ?俳優より向いてる…!?とか思っちゃうほどに。
いや、そんなことはない…はず…っ!!!

河津町で今回のような、フラットにまちのことを考えて対話するプロジェクトが一過性のものじゃなく続いてくれたらいいなと思うし、また、こういう試みって何度か続けたほうがどんどん良い方へ転がるという確信もある。
それでいつか、町の人たちの過半数以上が気軽に自分の意見言えちゃう、みたいな日が来たらいいのにな。むしろそれが当たり前、みたいな。
「言う人は言う、けどそれはいつも同じ人たちになってしまう」ていう言葉がとても印相的だった。
でもみーんな「住めば都!」って言ってたな、そのお顔がすごく素敵だった。

「他人のことがどうでもよくない自分」でよかったと心から思う。
社会と接続し続ける俳優でいたいし、できることなら今後も自分の軸の一つにしていきたい。
ファシリテーター!!!

2022年はマスクしてた彼ら

【今後の予定】

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