見出し画像

春のちいさな宝箱


おばあちゃんと電話した。⁡

「桜は散るのが好きだから急がないわ。」

「お庭には菜の花がたくさん咲いてるの。」

「最近はつくしが生えてるのよ。」

「病院のあと森でうぐいすが鳴いているのを聴いて帰るの。」

「ここは最高の場所よ。」

自分の身体が確かにとらえた、

見えるもの、聞こえるもの、感じるもの。

まるでちいさな幸せをひとつひとつ、宝箱に入れてくみたいだった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?