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毎日を楽しむ天才

今年に入ってから、何も考えずにお金を使っていたら、意外と毎月使いすぎていることに気づき、もうちょっと節約を心がけようと思った。

ランチをなるべく安くしたいなぁとふらふら会社を出たら(節約のためにお弁当を作る能力は私にはない)会社の近くの桜の樹が満開で、すごく綺麗だと気づいた。ベンチがいくつか並び、お弁当を食べている人もいる。

コンビニで買ってきてここで食べようと思い、セブンイレブンでトマトジュースとおにぎりとサラダチキンを買ってきた。

今日は風もなく、ちょうどよいあたたかさ。日陰でも寒くない。

この同じものを会社のデスクのパソコンの前でたべると全く食べた気がしないのだけど、桜の下で桜を眺めながら食べたら、多幸感があった。

桜を見ていると、自分が春に生まれたことがすごく嬉しくなる。桜が咲いた時期に生まれたなんて、生まれた瞬間から幸せだったなと思う。
もちろん雪の美しさで街が覆われる季節に生まれた人も、力強い太陽の季節に生まれた人も、紅葉の季節に生まれた人も同じだと思う。

そんなことを考えながら食べた、五百円くらいのコンビニランチはすごく満足感があった。

そりゃお金を出せば魅力的で刺激的な楽しいことはいっぱいあるけど、こういう楽しみ方をたくさん知ってる人でいたいと思った。味じゃなくて、景色を楽しんで満足するランチもたまには良い。

いま、雨宮まみさんの『東京を生きる』(大和書房)を読んでいる。もう亡くなってしまったこの人の文章を新たに読むことはできないから、少しずつ大事に読んでいる。
その中のお金という章に、東京はお金がなければ楽しいことができない、という言葉がある。そう言い切る雨宮さんはかっこいいしすごく美しい。

雨宮さんのひりひりした感じが魅力的で大好き。だからこそ若くして亡くなってしまったのが悲しすぎる。私は雨宮さんのようにかっこよくないから、赤坂のオフィス街ど真ん中の桜の下でごはんを食べててもけっこう楽しめる。

最近きいた言葉ですごく印象的だった言葉「人生は気分である」。
何かを成し遂げることも大切だけど、自分と周りの人が幸せな気持ちでいるかを忘れたらいけない気がする。

そんなことを桜を見ながら考えた、先週でした。


#コラム #エッセイ #日記

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