東京

友達が誇らしげにI think so. といった。

たった3語の言葉だが、そこには強い確信を感じる。と、同時に、東池袋のホームをヒールでコツコツ言わせながら歩く彼女の姿が思い出された。ああ、彼女もよく確信を持った返答をしていたなぁ。次に彼女と東池袋を歩くのはいつになるだろうか。来年の夏?来年の冬?私の心の破片は東池袋にまだ残っているだろうか。沢山の破片を残してきたつもりだが、破片は私の帰りを待たずに消滅していく。

ドイツの中心、かつては分断されていた都市、ベルリン。ベルリンの駅をコツコツ言わせながら歩く私の姿が、かつての彼女の姿に重なる。ベルリン市内の駅は東京の駅にそっくりで、歩く度に私の心を掻き乱すため、いい印象を持つことが出来ない。しかし東京を思い出す度浮かぶのは東池袋。私の家、第2の家。

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