MANKAI STAGE 『A3!』ACT2 〜 SPRING 2022 〜 東京凱旋公演大千秋楽配信視聴記録

ACT2春及び冬単独に関するネタバレ含んで書いていきます。
あくまで個人の感想です。
円盤発売まで内容知りたくない方は閲覧お気をつけください。

東京公演千秋楽配信と香川公演の観劇記録については下記をご参照下さい。

公演内容はこちら



繋がるバトン

大千穐楽前にspoox内にあった「エームビ完全攻略チャンネル」で、未視聴だった夏〜冬単独公演を視聴した。
春から始まった単独公演がコロナ禍の影響も受けながら、冬単独まで繋がっていったバトンがACT2春へと更に繋がっていく演出に途切れる事なく物語が巡っていくことを改めて実感した。

そして、ACT2春を観るに当たっては、冬単独を観ていたほうが何倍にも楽しめる事に気づいたと同時に、冬単独の終わり方が伝えるACT2春への不穏な予感のせいで、より月下組の物語がしんどくなることに震えた。

冬単独の最後、受付に届けられたマリーゴールドの花束と【お前を見ている。APL】というメッセージ。
マリーゴールドの花言葉は【絶望】。
そして、APLはエイプリル。
マリーゴールドの花束の時点で、自分の中でのゾワッと感がすごいし、無事に冬組の第三回公演が終わった安堵感の中に隠されたACT2春への不穏な前奏曲にこの状態から月下組の物語を見届けないといけない鬼畜仕様しんどい…となった反面、冬単独を観ていなければ、味わうことが出来なかったしんどさにこのタイミングで観ることが出来て素直に良かったと思っている。



卯木千景という存在


東京凱旋公演の千景さんがこれまで観てきた千景さんとあまりに違いすぎていて、最初画面に現れたディセンバーに対する憎悪に全振りした千景さんの様子に言葉を失った。
東京公演千秋楽の配信と香川公演では、こんなにも全身で憎悪を募らせていただろうか。
眼力だけで人を殺せるんじゃないだろうかというくらいの無言の圧力に鳥肌が立った。

劇団に入団して春組だけでなく冬組とも対面した時に、誉さんの相手をしながら目線の先に一瞬捉えた密を見た目の見開き方が尋常じゃなかった。
そういうエイプリルとしての狂気を孕んだ目線が随所に散りばめられていて、見ているこちらが痛々しいと思うくらいに追い詰められている千景さんの姿がそこにあった。
手負いの獣のように周囲を絶えず警戒し、自分自身をも傷つけることを厭わない尖ったナイフのように憎しみをぶつけていく姿に、香川公演から東京凱旋公演までの間に何があったのだろうと思ってしまうほどだった。

一番はじめに東京公演の配信を見た時は「あぁ…そうだ。私、最初は千景さん嫌いだったんだ(褒め言葉)」と、ゲームプレイ当初を思い出させてくれる染谷俊之さん(以下「染さま」)の演技に嬉しくなっていたのだが、大千秋楽の配信を見て、それまでMANKAIカンパニー寄りの立ち位置で作品を見ていた自分が、千景さん側にグッと感情移入をさせられるというか…引き込まれたように感じた。
よく分からないと思っていた千景さんが、憎悪の感情に全振りした結果、それまで感じられなかった人間味のようなものが感じられて、「この人は自分の家族の為に、自分自身が傷つくことも厭わずに全身全霊をかけて復讐を遂げようとしている」と思ってしまったが最後、ただただエイプリルという存在が悲しくて仕方なかった。

互いに憎まれ口を叩きながらもオーガストを挟んで間違いなく家族として過ごしていた月下組。けれど、オーガストの死によってその家族は失われてしまう。
組織からディセンバーが裏切ったと知らされ、唯一無二の家族を同時に失ったエイプリル。
会社の同僚である至さんが所属する劇団の公演を観に来た時にディセンバーを見つけた彼の胸中は如何ばかりだったことだろう。
もしかしたら、最初はディセンバーからの接触や報告を期待していたのかもしれない。
けれど、そんな気配は全くなく、しびれを切らして入団してみれば、記憶喪失になっていると知れる。
「卯木千景です」と手を差し出した時に、エイプリルはディセンバーが何かしらの反応を返してくれることを期待したのではないだろうか。
けれど、返ってきたのは「御影密」という期待外れのものだった。
あの時のエイプリルの怪訝そうな、それでいて凍り付くような視線が本当に怖い。
他の劇団員の目もあるため、それ以上の接触は諦めて人気のない場所で再接触を図ってみれば、どうやら本当に記憶を無くしているようだ。
ここで、千景の怒りのボルテージは一気に上がったように思う。
オーガストを含めて自分たちは唯一無二の家族だった。
それなのに、オーガストを失ったことすら忘れて、新しい家族と過ごすディセンバーの姿にどうしようもない怒りに覆い隠された悲しみが噴出したように思う。

普段、周囲に対して至極冷静な態度で接している千景さんが、ディセンバーの前では感情を剥き出しにしている。
それは、家族であればこその感情のやり取りだし、記憶を無くしている密に向かって「忘れることなど許さない」と投げかけた言葉は、憎しみだけの言葉ではないように思えたのだ。
自分達家族の記憶を共有できるのは、もうディセンバーしかいない。
オーガストが生きていた時間を証明できるのは、もう自分とディセンバーしかいない。
だからこそ、忘れてくれるなという気持ちが「忘れることなど許さない」と強く思う深層心理に働いていたのではないだろうか。

監督に対する態度もただ女の子が嫌いという訳ではなく、行き倒れていた密を劇団へスカウトし、新しい家族を与えた故の憎さがあったのではないだろうか。
じゃなきゃ、うまく立ち回っていった方がいいのに、あんな露骨に態度を豹変しないよね?
照明がガンガンにあたっているはずなのに、千景さんの瞳に光が当たっているように見えなくて、それは一重に染さまが醸し出す千景さんの雰囲気のヤバさ故だと思うし、監督さんに対峙している時の千景さんは、完全に手負いの獣で周囲への警戒心を剥き出しにしていて、それは裏を返せば信じることが出来る人が誰もいなくて怯えているようにも見えた。
そうすることでしか自分を守ることが出来ないエイプリルの弱さのようにも思う。
と、いう千景に対する新しい解釈が、東京凱旋大千穐楽で染さま演じる千景さんを見ていて生まれて、この千景さんに対して「嫌いだ」という感情が芽生えなかったことに我ながら驚いたし、そこまで千景さんの感情を押し上げてくれた染さまの凄さにただただ賞賛の拍手しかない。



春組リーダーが咲也であるということ


真実を知り、ディセンバーである密と和解を果たした千景は、MANKAIカンパニーへ戻る。
しかし、色んな感情が渦巻いて情緒不安定になっている千景は、詐欺師であるオズワルドをうまく演じることが出来ない。
人知れず劇団を去ろうとする千景を呼び止めたのは、同室の至だった。
千景が帰ってくるまでに、部屋の共有スペースをあけておくという至に対して、引きつった笑顔で「それは助かるな」と言って立ち去る千景。
その様子を見て「帰ってくる気ないくせに」と言って一瞬厳しい顔を見せた後、即行で咲也に電話を掛ける至。
自分の言葉では千景を引き留めることは出来ない。
だけど、一度は劇団を去ろうとした至を全力で止めてくれた咲也であれば、千景を止めることが出来る。
至の中にある咲也への確かな信頼が、真っ先に咲也への電話に繋がっていると感じた。

佐久間咲也という少年は、純粋で真っすぐでお人よしのように見えるけれど、大切なことが何かをちゃんとわかっている子だ。
そして、相手のことをよく見ているからこそ、最後のコイントスの勝負で初めて千景から勝を取るのだ。
「大事な勝負の時に千景さんは2択になんかしないと思って」というのは、咲也が千景と言う存在を理解しようと見守り続けてきたからこその答えだ。
そして、そんな咲也の性格を見抜けなかった千景は、この時点ではちゃんと面と向かって春組の面々と向き合ってこなかったことが見て取れる。
コイントスの咲也のお願いを舞台に出ることと思った千景に対して、咲也はキャリーケースを抱えてついてきて欲しいと千景をある場所に連れていく。
そこは、MANKAI劇場の舞台の上だった。

一度はすっぽかされた舞台の上で寝るという約束を今度こそ取り付けた咲也は、布団を敷きながら、どういういきさつで舞台の上で寝るようになったのかの話を始める。
第一回公演で雄三さんに怒られて、皆で舞台の上で寝てみたら一体感が生まれたこと。
第二回公演では、真澄と至の中がギスギスしてしまって、それじゃだめだと思った至が真澄を学校まで連れ出してゲーセンへ誘い出したこと。
第三回公演では、綴がスランプに陥って直前まで台本が上がらなかったこと。だけど、シトロンが綴をサポートして殺陣やセリフを頑張ったこと。
今まで一度として最初から最後まで上手く行ったことなんてないと語る咲也。
私は、この咲也がこれまでの春組の歩みを千景に語るシーンは、千景の中に春組の思い出を蓄積していく時間のように思った。
第3回公演までに築き上げられてきた春組5人の絆がどのようにして生まれたのか。
5人が過ごしてきた時間を千景に語ることによって、一歩引いた所にいる千景に今と何も変わらない。だから、そんなに気に病まないで欲しいと伝えていく咲也。何かあるのは当たり前と伝える咲也の言葉に、それまで決して口にしなかった今の自分の心情を素直に吐露する千景。
上手く感情を制御できないといい、これまで春組が築き上げてきた評判を地の底に落としてもいいのかと問う千景に「それよりも大事なことがある」と言い切る咲也。
お芝居が大好きな咲也が、本番よりも大事だと言い切る様子に咲也の強さを実感する。
そして、家族を一度失っている咲也だからこそ、春組の中で誰よりも家族を失って傷つき、悲しんで途方に暮れている千景の気持ちに寄り添うことが出来たように思う。

咲也は自分の境遇を含めて千景に歌いかける。
「子供の頃から家族というのが分からなかった。客席から眺める遠い存在。安らげる居場所はどこにもなかった。でも、この場所で、皆と過ごして、居場所を見つけることが出来た。客席から見てた家族の一員に初めてなれた気がした。温かくて、楽しくて、いつもわらってられる場所。憧れていた憧れてた家族と言う名の大切な居場所」
「千景さんの居場所は誰にも奪われません。ここにあります。春組は、MANKAIカンパニーは千景さんの家族ですから」
「俺の…家族」
もうこのやり取りで涙腺が崩壊する。
一幕では、どれほど咲也が「家族」と言っても、千景の心には響かなかった。
むしろ、唯一無二の家族を穢されているとさえ思っていたように思う。
けれど、二幕の千景にはこの「家族」という言葉が何よりも響く。
自分とディセンバーに対して、新しい家族と新しい人生を生きて欲しいと願ったオーガストの意思を知っている。
だけど、新しい家族に対して自分がしてきたことの葛藤もあって、千景自身が受け入れようとしなかったことを、咲也はたった一言で飛び越えてきてしまう。
もう二度と…家族なんて出来ないと思っていた千景の心を咲也が動かした瞬間だし、二人を見守っていた4人の歌声も合わさり、5人で「温かくて(優しくて)楽しくて(やかましくて)いつも笑ってられる場所(めんどくさいけど、愛おしい)憧れていた(憧れ続けて)憧れてた(手に入れた)家族と言う名の(大切な)(大切な)大切な居場所」って歌声で包んでいくの本当に千景さんの心の傷を癒すと同時に、6人が春組として家族になっていく瞬間でもあって、毎回号泣していた。
しかも、大千穐楽の時は咲也が千景さんの毛布直してあげていて、更に涙腺が崩壊したよね。
あの慈しむ咲也の表情はズルいよ…。

からの、翌朝の起床のシーン。
「他人が一緒だと絶対に眠れない」と言っていた千景さんが、春組メンバーが一緒に寝ていても全く気が付かずに眠っていた状況に困惑。そして、自分の体に絡みつくシトロンと至の様子に頭よりも体が認めてしまった状況だと観念した千景。この時ようやく千景が自他ともに認める春組の一員になった瞬間だったと思う。
何よりも家族として春組のことを大切にしている咲也だからこそ、皆がリーダーとして頼りにしているし、支えているんだと思う。
咲也役の横田龍儀さん(以下「龍儀くん」)の真っすぐなお芝居が、すごく咲也とリンクして、ここぞという時の真剣なまなざしにいつも励まされている。



春組の茅ヶ崎至


ACT2では真澄親子や月下組に目が行きがちだけれども、茅ヶ崎至推しとしては随所に成長した至さんの姿を見ることが出来て、個人的にニヤニヤが止まらなかった。

ACT2の茅ヶ崎至はすっかり春組に馴染んだ茅ヶ崎至なわけですよ。
だから、常にスタンスはMANKAIカンパニー春組の茅ヶ崎至が観られたわけだ。
これがどんだけすごいことかお分かりいただけるだろうか?
一度は劇団辞めて出ていこうとしていた至さんが、真面目に他人とぶつかり合うことを苦手としていた至さんが…春組の皆とこっち側の人間として悪戦苦闘している姿に私はずっとニヤニヤが止まらなかった!!!

「〇〇まとまる大作戦」の時なんてノリノリで一緒に踊っていて、何だったら踊り始める前にシトロン見て笑っていたりするわけで、もう踊り出した時点で至さんがどれだけ春組に馴染んでいるか実感したし、昔だったら絶対真澄父と対峙なんてしなかっただろうに、春組のパパとして、社会人として理路整然と対抗していく姿とか、真澄くん奪還の為に色々と調べて車走らせて、空港で真っ先に真澄くん見つけてみたりと、人と深く関わることを諦めていた至さんはもうどこにもいなくて、それが個人的にとても嬉しかった。

春組の家族としての解像度が密になればなるほど、“今の”至さんを見ていることに対する実感が湧いてきた。
空港で真澄くんを迎えに行く時に、「これだけ言われて行くなんて言わないよね」って頭グッと引き寄せるの本当に…パパ‼ってなったよね。

至さんは割と真澄くんと張り合ってるなって思うシーンがあるんだけど(乾杯前に真澄くんが監督さんの方に行こうとして、止めたと思ったら自分がなんかアイコンタクトしようとして真澄くんに怒られていたりする)、それってやっぱり可愛い弟分って思って揶揄っている部分もあるのだろうなと想像するのだけど、ここぞという時に、グッとこっちに引き寄せてくれるのやっぱり大人組の強さだなって思う。

岬パパがおずおずと真澄くんの頭に触れたの、絶対に至パパに対するジェラシーがあったからだと私は思っている。
だってさ、春組が真澄くんに話しかけている時に映像抜かれた岬パパのお顔が寂しそうで、ちょっとしたダメージ食らったもんね。
でも、岬パパが反省しているのが、よく分かる表情でもあったので、ここから真澄親子の関係がリスタートしていくのよ‼って思えるいいシーンだった。



エーステの春組キャスト


今回、何ヵ所か日替わりパートがあったわけだが、一番どうしてくれようかと思った日替わりが、月下組の和解後、オーガストが二人向かって新しい家族と幸せになって欲しいという号泣ポイント後の通し稽古前のシーンだ。

こちらは、月下組の和解とオーガストの想いの余韻に存分に浸りたいわけだ。
余韻に浸りながら、涙で濡れた目元をどうにかこうにか整えていきたいのだ。
だがしかし、日替わりコーナーがそれを許してはくれない。
(香川公演の日替わりはまとめているので、興味のある人は前記事をご参照あれ。)
余韻に浸る間もなく、容赦なくぶっこまれていく日替わりパート。
東京千秋楽の配信の時から思っていたけど、ここシトロンと至さんが首謀者だと思ってる。

香川公演の時も大概笑ったけど、東京凱旋はまさかの人形劇。
咲也→シトロン→綴→至→真澄の順番で紹介されるけど、「足の長いツッコミ」と言われるつづるん(笑) そして、ゲーム廃課金戦士と紹介された至さんはまさかの鼻歌でBGM参加(音響さんが本物のBGM消してくれた優しさ)。ってか、鼻歌歌い始めた時に「BGM ?」って即座に突っ込んでくれた前川優希さん(以下「前川くん」)凄いなって改めて思った。中の人たちの関係性が完全に組みあがっているから、誰が何をするのかちゃんと把握が出来ているわけだ。そして、劇中においては綴役の前川くんなくして、状況が正確に伝わってこない場面も多々あるわけで、あの「BGM」の一言で、音響さんが音消してくれたし、至さんはずっとBGM奏で続けることが出来たわけで、本当に前川くんの視野の広さと頭の回転の速さ凄いなって思っている。
そして、本物のストーカーって紹介された真澄くんも鼻歌BGMに参加(笑)
もうさ、至さん役の立石俊樹さん(以下「立石くん」)と真澄役の高橋怜也さん(以下「怜也くん」の二人が歌うまモンスターだからこの日替わりでの即席鼻歌BGMが成立するわけで…この人たち凄いなって思っていたら、最後はシトロン役の古谷大和さん(以下「大和くん」)が、「ワキワキな笑顔~」って締めに持っていくわけですよ。からの最後は「春が来たよ」と春組全員のハモリがヤバい。めちゃめちゃ綺麗にハモってて才能の無駄使い(笑)
立石くん本当に歌が上手いし、ハモリが綺麗。アカペラだと、より音が綺麗に聞こえてくるから、高音パートのハモリに私の耳は幸せで震えていたよ。
「春が来たよ」の後に「雄三も来たよ」「支配人も来たよ」って歌い続けられる春組が凄い。
替え歌結構好きねって思っていたけど、もうこれは強いわ…。
際限なく歌いこなしていけるキャストがいるから何でもできちゃうところがヤバい。
加えて、キャスト自体に春組としての長年の積み重ねがあるから、阿吽の呼吸で誰が何をやっても瞬時にくみ取って、色々と出来るわけで…本当にエーステ春組の結束力の強さをこういうアドリブパートで実感するよね。
シトロンの独壇場だった所が5人の独壇場になっていってるの、時間の流れとキャストの成長を実感する。

カーテンコール後のご挨拶は、役柄のままではあるんだけど、薄くキャストが透けて見える。もうそれがエーステの春組だと思っているので、こちらとしては受け入れているわけだが、染さまが入って6人での最後のご挨拶にキャスト同士がとてもいい関係を築けていた様子が垣間見えて、本当に嬉しい気持ちになった。
個人的に一番の最後のご挨拶でのMVPは立石至だと思っている。
(ここは、あえての立石至と表記させてもらう。あれは、立石くんの至さんだからこそだったと思っているからだ)
まぁ…カーテンコールで103のリーマンズが二人で♡を作って前に出てきた時点でギャー!!!だったわけですが、最後の最後で至さんが「監督さんのお陰で…おかげ、千景さんのちかげ、おかげ」とドやりながら言ってのけた立石至はもう仕方ない(笑)
こちらもこれがエーステの至さんだもんなって受け入れてしまっている節がある。
でも、最後はける時に「帰ったらカレーかな? またカレーかな?」って言いながらはけていったのは、とてもいいアドリブだなって思っていた矢先に、まさかあんな爆弾を投下されることになろうとは…。
最後真澄くんが投げキッスした後で、はけたはずの至さんが瞬間的に戻ってきて投げキッスして去っていたわけですが…「立石至、本当にあなたそういう所だぞ!!!!」ってなった監督さんは私だけではないはずだ。
いやマジで、最後の最後で真澄くんと張り合いますか???
ビックリしたけど、最高かって思ったわけですが、なんとビックリこの大千穐楽は円盤に収録されんのです。
マジで???
なんで円盤収録が大千穐楽じゃないの???
大人の事情ですか???
この至さん永久保存版だと思うんだけど、収録されないんですか???
……辛い。
って、思って収録内容確認したら、大千秋楽のカーテンコールは円盤収録予定らしいので、ほっと一安心。
何度でも観よう。全監督を殺しにかかる立石至の投げキッスを←

FCの配信購入特典で座談会があったわけだが、完全にキャスト6人が春組になっていて大変微笑ましかった。
特に染さまが2回感じた壁の話の下りがめちゃめちゃ爆笑だった。
最初の上演決定の特番の時は、まだまだ初めまして感が強かったけど、もう完全に打ち解けている感じが大変微笑ましかったし、パンフレット見る限りあわよくばボケの方に向かおうとしていた染さまが、ボケを放棄したのちょっと笑う。
話題に出てきた劇場借りて舞台の上でお酒飲みながら寝る企画は是非ともやってもらいたいので、運営の偉い方是非とも是非とも需要があるので、何卒よろしくお願い申しあげる所存でござる。



おわりに


春夏公演から始まり、春単独、そしてエームビを経てのACT2春。劇中の物語だけでなく、キャストの皆にも色々な変化があって迎えた久しぶりの本公演だったわけだが、様々な制限が続く中で、エーステ“らしさ”を追求して体現してくれたMANKAIカンパニーの皆に心からの拍手を送りたい。

東京凱旋公演期間中、アクシデントにより1公演が中止になった。
SNSで見守ることしか出来なかったけれど、カーテンコールの曲を披露することを決めた運営。中止になった公演に足を運んだ監督さんに想いを寄せるキャスト達。そして何より公演を楽しみにしていた監督さん達がキャストを気遣っていた。そんなお互いを気遣っている様子をSNSで見て、エーステというコンテンツは大丈夫だと強く思ったことを覚えている。
再開後、無事に大千穐楽の幕が下りて、一観客として本当にほっとしたことを覚えている。

これからACT2は夏~冬へと続いていく。
その先にあるのはACT3。春組第5回公演は茅ヶ崎至主演のナイランだ。
大千穐楽の最後、「また会えた時は、また俺達を咲かせてね。これからもよろしく。本当にありがとう」と至さんは言っていた。SNSでも立石くんは「また会える日を楽しみにしています」と綴っている。
だから、これはきっと第5回公演を立石くんが演じる茅ヶ崎至で観ることが出来ると思っていてもいいだろうか。
是非、是非私は立石くんが演じる至さんでナイラン公演が観たい。
輝くんの時もこの公演にて卒業になりますと事前にアナウンスしてくれた公式なので、きっとサイレントでキャス変なんて酷いことはしないと信じている。
個人的には、もしスケジュールが上手く行けば、ACT2冬公演は今回の紬のように東京凱旋公演だけ至さんの出演があるのではないかと予想は立てているが、やはり、堂々とセンターで主演を演じる立石至の姿を観たい私がいる。
どうか季節が巡り再び春が訪れた時に、この願いが叶っていますように。

円盤発売までが遠いが、信じられない程幸せだった公演期間の思い出と共に待っていたいと思う。
最高の春をありがとう。
素晴らしい家族の物語をありがとう。
演劇を届けてくれてありがとう。

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