こんにゃくグミ2019

こんにゃくの商品開発をやってみたい!
どうにかしてグミを作りたい。まずグミとはどういうものかを理解してみる。
「グミは主にゼラチンで出来ている硬くて咀嚼を促すもの。」
なんだかこんにゃくにも当てはまるような気がするな。
でも、製造をやってみて理解していた部分がある。こんにゃくの商品開発で1番の懸念材料は水分をいかに飛ばすか、こんにゃくは約95%が水分だからだ。
ここに焦点を当てて試作してみよう!

 用意したもの
・自家製玉こんにゃく
・家庭用フードドライヤー
・果汁(ブドウ、オレンジ、アセロラ)

玉こんにゃくに果汁染み込ませて乾燥する。
これでグミができたら最高だ!なんて呑気に考えながら試してみる。
玉こんにゃくを鍋に入れかくれるくらい果汁を入れたら弱火でコトコト煮込む。
だんだん沸騰してきていい匂いが部屋を充満させた。

・こんにゃく+果汁1時間煮込、70度4時間乾燥

結果は、硬い!味が染みない!
次は、味も意識しよう。でもまず、私が作った試作品がグミよりなのか、ゼリーよりなのか実数値が必要だ。水分量が知りたい!という事で私は、群馬県産業技術センターへ行き試作品の実数値を計測した。結果は、

25%

この数値は結構微妙、市販のグミは約20%となっている。しかし、5%の水分飛ばすなんて多分難しくないだろう。(めちゃくちゃ安易な発想)次の試作はもっと染み込ませてから乾燥を多めにしよう!

用意したもの
・玉こんにゃく
・家庭用フードドライヤー
・果汁(ブドウ)

こんにゃく+果汁2時間煮込、70度7時間乾燥

結果は、味は悪くない!でも硬すぎる。
なんて事だ!自分の中での設計はそこそこ上手く行っていた。何がいけないんだ?どうしたらいいんだ?この2つのフレーズが私を四六時中苦しめる。
味は悪くない、乾燥時間に問題がある。ということはどういうことか?
何時間も家庭用フードドライヤーの前で待っているわけにもいかないし乾燥しすぎが悪いなら水分計測をしよう!

SATOの水分チェッカーを購入した。

これで水分が20%程度のところで乾燥をストップすればいいんだなと意気込んだ。よし、できる!なんだか道が開けた気がした。

用意したもの
・玉こんにゃく
・家庭用フードドライヤー
・果汁(ブドウ)

こんにゃく+果汁2時間煮込、70度4時間乾燥

この頃からブドウ果汁でやり切るといった意地が湧いてくる。
乾燥時間を3時間減らしてチェッカーで計測をした、水分量は23%位。
噛みごたえもありほどほどの食べ頃になっている。
ここでやめるか、あと3%減らすか悩む。
とりあえず、この時点では不備はない。おそらくこのままいけばまず、マズイとは言われないだろう。あとは硬さだけだ!次の日試食してもらおうと思い乾燥機に一晩放置した。朝一番に行きテンション高めで蓋を開けた。
思い描いていた試作品じゃなくなっている。。。
見た目はグミというよりレーズンに近い。一口食べてみる。
味は、なんとか合格?硬さはハードグミ超繊維入りといった感じ。

ところで、私のご意見番は必ず妻にしている。
性格が正反対というか、私は70%できたら大成功という感覚なのだが、妻は101%位じゃないと納得しないのだ。今回の試作は私は55%位は成功していると思って意気揚々と持っていき意見を聞いた。
結果は、

10%以下

自己満足ならそれでいいけど人様に食べてもらうものがこれ?
と、手厳しいお言葉を頂いた。私も悔しさからか、でもあれがこうでこれがこうでと言い訳じみた事をぶつぶつ言いながら、次頑張って〜と送り出された。
2019年の試作はレーズンぽいこんにゃくのおやつで終わってしまった。
次年度も頑張ります!

石井メイドオリジナル 石井








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