最近のモヤモヤと映画『シュリ』『生きる LIVING』の短めの感想
2週間ぶりのnote。
一時期は毎日のようにnoteを書いていたけれど、最近仕事で疲れてしまって、空き時間はその疲れをとったりリフレッシュしたりするのに当てていて、なかなかnoteを書く心の余裕がなかった。
仕事ではパソコン作業ができない方(ご高齢でこれまでやってこなかった)にパソコンを教えたり、作業をしてもらったりする業務が私にあてがわれて、自分の仕事をしながらそれをするのが本当に辛かった。同僚からは「パソコン教室を開けば?」と笑われる始末。課長が、私にその仕事をさせたそのこと自体もきついし、前相談無しなのも不信感を募らせた。周りもその人のお世話を私がやって当然、というような雰囲気を出していたので、グループ内でも孤立している気がして、地獄にいるみたいだった。今思えば、孤立していたのは気のせいだった気がするけれど。
結局いつもの友人に相談し、話を聞いてもらい、だいぶ気持ちがましになった。
今は課長もその人にパソコン作業をしてもらうのは難しく、いろんな人に迷惑がかかるし、リスクも大きいと理解したみたいで、少し気持ちは落ち着いた。
あともうひとつ、グループ内でメインを担っていた人が10月で異動することが分かり、ショックで気持ちが落ちた。それもnoteの書けなさに拍車をかけた。
土曜はその不安を忘れようと映画『シュリ』リマスター版を観た。『シュリ』は存在は知っていたけど、初めて観て、興味深かった。人々の「思想」や「社会制度」の分断というのは、一人の人間をまるで頭の複数ある怪獣(ヒュドラ)にさせてしまう。前は「ひとつの半島」だったのに、大国の思惑で分断させられた朝鮮半島を思った。日本に住んでいる私には想像が難しい部分も大きいけれど、『さらばわが愛 覇王別姫』で観た激動の中国現代史のことも思い出したし、日本も明治維新や戦時下など社会制度や思想が大きく変わったり人々が弾圧されたり迫害されたりした歴史がある。コロナ禍だって色々なことが変わった。
そういう社会のダイナミックで急激な変化やそれに伴う分断に圧倒される。今はまだ30代だからそんなに感じないけれども、年を取るにつれていろんな社会の変貌を目の当たりにすることになるのだろう。朝鮮半島や中国のそれよりは比較的小さい振れ幅だとしても。私はそれについていけるのだろうか。なんとなく無理な気がする。コロナの流行り始めの時期にパニックになり、病気が再発したのだから。
最近はAmazonプライムで『生きる LIVING』を観た。カズオイシグロ脚本。素敵なフォロワーさんがお薦めしてくださった。気持ちの明るくなる映画だった。イギリスに赴いてフォートナム&メイソンに行きたくなったし、緑溢れる整備された公園にも行きたくなった。私は黒澤明のオリジナル『生きる』より好き。なぜなら冗長なところが無いし、なにより課長の意思を継ぐ者の存在により、明らかな救いがあるから。そしてオリジナルの課長の喋りと比べると…。これが私から見ると酷かった。そもそも全てを聞き取れなかったっていうのも大きいけれど、口ごもったりモゴモゴしたりが多くて、イライラまでしてしまっていた。作中でも元同僚の女性に「気味が悪いわ」と言われていたりする。余命わずかになってしまい、病気を告白するのを躊躇う気持ちは分かるのだけれど…。『生きる LIVING』は、登場人物がイギリス人だからなのか、特に課長が日本版よりちゃんと喋れていた。私は、はっきりと話せない人が嫌なのだと思う。(元夫のことを思い出すのかもしれない。)でも、オリジナルがめちゃくちゃ酷いってことは全然ない。オリジナルがないと、リメイク版はない。私は、リメイク版のほうがより好きだった。課長だけじゃなくて、息子もお葬式の時に課長をきちんと理解するために元同僚に話を聞く場面が用意されていた。やっぱりそうだよね。知りたかったら聞かないと。分かってもらえるはず、教えてもらえるはず、じゃだめだ。自戒を込めて。
つい最近はネトフリの『ボーイフレンド』(ゲイの男性たちが共同生活をするリアリティショー)を見たり、同じくネトフリの『クィア・アイ』(アメリカのゲイの5人組が一般人を対象に、ファッションや、インテリアなどを変えて素敵に変身させる番組)を観たりと、いろいろと観ることに忙しい。今も『クィア・アイ』シーズン2を観ている最中である。ちなみにアメリカのドラマ『スーツ』はちょっと飽きてしまってお休みしている。
これが現実逃避なのは分かっている。しかしながらこれらの映画、ドラマは面白い。LGBTQ+に興味があり、そうしたことをテーマにした作品に関心がある。そもそも性別はグラデーションであり、単純に一括りにできない。私は以前は男性と結婚していたけれど、今は恋愛に興味がないし、結婚したいと全く思わない。それは相手が男性でも女性でも。私の心理状況に近い人もいるし、男性と結婚したい女性もいるし、女性同士支え合って住みたいという人もいる。いろんな考え方や気持ちが認められて然るべきだ。今の同性婚が認められてない日本は「結婚は男女がするべき」という思想を私たちに押し付けているのだと考えている。パートナーシップが認められている地公体があるのはいい傾向だけれど。これからLGBTQ+についてもっと勉強していきたい。だって自分の子供が"性的マイノリティ"でないとは限らないのだ。社会に理解があり、マイノリティにとって安全であってほしいし、制度が整っていてほしい。
こんな最近です。
先日書いたオリジナル『生きる』の感想。
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