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「ほねっこどうぶつクッキー」をつくろう!〜初めての対話型観察をやってみた〜
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おかしあそび考古学、初めて「動物骨」のお菓子化に挑戦!
いつもの「観察→真似する→食べる」を基本とするプログラムですが、今回の個人的な挑戦の目玉は、どう「対話型」の観察にしていくかでした。
結果は、対話型に関しては、あんまりうまくできなかったというのが結論です。
でも、好評いただけたので、失敗のポイントも含めて流れをここにまとめてみます。
実施日は、2023年12月23日。
場所は、沖縄県立博物館・美術館さんです。
わたしは講師として呼んでいただき、内容の企画と組み立て、レシピ検討を行いました。
作るものは「ほねっこどうぶつクッキー」。
※言わずもがな、ネーミングは、あの「たべっ子どうぶつ」へのオマージュです。
クリスマスイブイブということで、サクサクほろほろのブールドネージュ風生地のクッキーにして、粉砂糖を最後にまぶして骨のようにして完成させます。
プログラムの流れは以下。
① まずは動物標本と向き合います。
人類学が専門の学芸員さんの指導を受けながら、実際の調査で専門家が使う「ノギス」を使って計測もしながら観察をします。
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他にも数種類シカの標本を各グループに配りました。
目や鼻孔の大きさなど、ポイントを絞って観察を進めました。(参加者のほとんどは小学校中学年以下の子どもたちです。)
② 観察結果に基づいて、クッキー生地で骨格を再現します。
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あまった生地は、脚の骨などを再現。
③ クッキーを焼いている間に、対話型観察にチャレンジ。各班で観察した種類の違うシカの標本を、みんなで比較しながら気づいたことを話し合ってみます。
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草食動物なのに虫歯があるってなんでだろう?という疑問などを考えました。
④ それから、展示室に行って、学芸員から展示物の解説。
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展示してある標本の見どころなどを解説しているところ。
見方を学んだ後なので、難しい内容も伝わりやすかったでしょうか。
⑤ 最後に「食べる」ことは衛生面の都合上、お持ち帰りしてご自宅で…となりましたが、クリスマスらしいラッピングにして、お渡しして終了しました。
ーあとがきー
「対話型観察」に挑戦したかったのは、自分なりの見方を得た後に、他の参加者と観察結果を対話できたら、より理解が深まるのではないかと思ったからです。
しかし、一番の反省点は、冒頭で動物考古学者の見方を伝えてしまったことです…。正直なところ、あまり活発な発言はありませんでした。
「ここを見るとこんなことがわかる」を伝えてしまったことで、参加者はその基準で結論を「当てに行く」「正しい解答をする」という意識になってしまうのは当然ですよね。
美術の分野では「対話型鑑賞」という手法が確立されていますが、歴史や人類学などの分野ではまだほとんど実践がありません。
博物館教育でも、流れとして、一方的に教育することから、自発的な思考を促すことの必要性が求められるようになってきています。
「動物骨」という、観察による結果にあまり幅がない対象で試みたこともうまくいかなかった原因かもしれないので、今度はちがった種類の博物館資料でチャレンジしてみたいなと思います。
土偶などの、正体不明の資料の方が向いているのかもしれません。
とはいえ、最後まで楽しそうに参加してくださっていて、講座自体は成功したのかなと思います。
新しい挑戦を快く実施させてくださった、学芸員さん、教育普及担当者さんには感謝です。
このイベントと関連した企画展は、2024年2月12日まで開かれています。旧石器時代の全体像が様々な視点や資料、模型からわかる充実した企画展なので、機会がありましたらぜひ足をお運びいただくのをおススメします!
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