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嵐山滞在(1)

(時差有)

 ちび子が渡米前に京都にいる姉に会いに行きたいと言い張るので、京都に連れてきました。姉は東山に住んでいるのでそのあたりはまあまあの土地勘があるが、今回はまったく未知の嵐山に泊まる事に。

 姉に会いに行ってなぜ東山の姉の家に泊まらず嵐山に宿をとったかというと、そう、いざ京都に行こうと思い立ったら、その他のやりたいこと、つまり「嵐山に行ってみたくて、でもこれまで時間が取れなかったこと」や、日々の生活に追われて「きちんとした日本料理を食べさせる経験」をさせていなかった事、そして家にいると家事やらお友達とのチャットやら仕事やらに追われてちっともゆっくり話が出来ない「母娘の時間」を過ごす等々、いろいろな「これまで出来なかった」が日本生活を切り上げて渡米するちび子に「日本で経験させておきたいこと」などを思いっきり詰め込みたくなったから。で、姉には三日目にちび子を託して私は先に帰京する事にすればいいや、という本来の趣旨がおまけの様になってしまった日程となりました。ですが、緊急事態宣言発令下、いくら二人ともワクチン接種終了後とは言え堂々と家族旅行とは言い難い空気もあり、比較的こっそりと東京脱出。

 この様な趣旨の旅行だと、私の知る限りでのベストのチョイスはこのホテルでしょう。はい、ホテルまでは専用の渡し船で、部屋は桂川と渓谷に面し、部屋にTVが無いので有名な「星のや京都」さん。

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昼頃からトロッコ列車と保津川下りで時間を潰し、渡月橋から嵐山周辺を散歩、渡し船の待合所についたのが午後3時。

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なので比較的早めに部屋に入り、翌日の正午まで部屋から一歩も出ずという怠惰な母娘。だって、窓際にこんなベンチソファーがついていたら、そして我々の部屋はこの写真と違って一面大きな窓で、桂川の淵に面していてトロッコ電車の嵐山駅の正面(樹で遮られていてほとんど見えないが音と車体の一部が見える)なんていう素敵な場所だったら普通そうしますよね。

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とはいえ、予約を入れたのがぎりぎりだったので、夕食はお部屋にお弁当を持ってきてもらうパターン。

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 ちび子、18歳とは言えまだまだ子供、未経験のかしこまった和食(お弁当形式だけどね)にやや緊張気味。久保田総料理長はロンドンの会席料理店とここ星のや京都の両方でミシュラン星を取得している人だから、一つ一つが丁寧に切られ、火を通され、盛合わされて出てくるそれを前に、少しお行儀がよくなって、お茶碗の「ご飯に物を載せずに」お箸も一生懸命に「長く」持って食べていました。

お食事を下げてもらった際に、届いた果物のお皿はこんな感じ。

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いやあ、本当に母娘旅行っていいですね。男性と一緒の旅行だといろいろ気を遣ったり、相手の嫌な面に目をつぶったりとか面倒な事があるので、ここまでいいホテルに宿泊したとしても、それが必ずしもいい思い出にはならない(事が多い・・いや本当に)のですが、そこはお互いのいいところも悪いところも全て知っている母娘。こういうプレートがそのまま一生の記念に残ります。

 夜は、湯上りの寝巻で窓際のベンチソファーに二人で寝転がって、樹の間から差し込む月の光とかすかな川の流れの音をずっと聞いていました。

 こちらは翌朝の朝ご飯。「朝鍋」と書いてありましたが、濃いお出汁で京野菜を煮て黒胡椒をかけて食べるもの。ここで私の中のFBコントロールが原価計算を始めてしまうのをなんとか止めさせて(これ、判る人は判る)美味しく楽しみました。しかし、このお出汁にとことんこだわって新鮮な素材を煮て食べるっていうやり方はいいなあ。真似せねば。

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(続)

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