ジューリー・デューティー(陪審員義務)
コッチに住んでいると、2~3年に一度、第三者の陪審員として出廷する義務(Jury Duty)を果たすように、との召集状を裁判所から受け取る。
これは全てのアメリカ市民に課せられた義務で、仕事などを合法的に休める分、ケースによっては長期間、出廷しないとならないので、私の知り合いのアメリカ人などは「毎日決まった時間に最寄りの裁判所に赴かないとならないし、裁判自体が超つまんないので、仕事よりも遥かにきつい」と、何人もが言っていた。
尚、拒否権は、無い。妊娠や重病と言った、出廷がどうしても不可能な「正当的な」理由が無い限り、多額の罰金の対象となる。
で、私はまだアメリカ市民では無い(永住権を得ても、5年以上待たないと、市民権の申請が出来ない)けど、この召集状を、数日前に受け取った。
なのでそこに書かれたJury IDと、4ケタのパスコード(Pinと呼ばれる)を入力し、以下のポータルサイトへアクセスして、「私は市民権を持ってません」のアンケートに答えないとならない。
http://www.lacourt.org/jury/
上記ウェブサイトへ、召集状に書かれた情報を用いて自分のアカウントにログインし、必要事項に答えると、それらのIDやパスコードが無効になって、ウェブサイトから強制ログアウトで叩き出されるという、本当に言われた条件をクリアしたのかどうかが不信になる仕様も相変わらずだが、昔みたいに電話をかけて担当者に伝えて、と比べれば、随分と簡単になったものだ。
この召集状は、運転免許証のデータベースを基に、裁判所が送るので、免許証を得た移民や学生相手にも、何の躊躇も無く裁判所は送ってくる。
私も最初は、何で裁判所から手紙が!?と慌てたものだが、よく読めばきちんとしたマニュアルが中に書かれていたので、英文をしっかり読んで内容を理解し無用なトラブルを避ける、というのを、ある意味では本当に学ばされたものだ。
尚、実際の陪審員は、何人か集められた中から選ばれるとの事で、どうしても出廷を避けたい場合は、汚い服を着たり、髪をぼさぼさにしたり、サングラスをかけていったりと、「自分は社会不適格者」アピールをするのがベストだと、他のアメリカ市民たちから私は聞いている。冗談みたいな話だが、それで陪審員としての出廷を「却下」された知人も、少なくない。
まあこんな制度を、市民に義務的に課す国も、どうなのかといつも思うが、それだけ裁判の数が多いのだから、しょーがない。