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【映画レビュー】ハニーレモンソーダ

この映画、スイーツ映画として素晴らしいというか、そもそものスイーツ映画の存在意義を考えることができた映画だった。

スイーツ映画の存在意義とは何か?私みたいに定期的にクソ映画を見たくなるタイプの人間が、気軽に見つけて気軽に楽しむために存在している訳ではない。スイーツ映画は子どもたちの恋愛映画の入り口であるべきだ。私はやっとその事に気づいた。

この映画、小学生に安心して見せられる映画だ。大人の汚さをあまり見せたくなくても、複雑な感情を理解できなくても見れる、小中学生用の映画だ。だから、子ども向けの映画に大人がやいのやいの言ってはいけない。プリキュアだって仮面ライダーだって、子どもたちのものを大人が楽しませてもらっているのだから大人に合わせる必要がないのと同じだ。
スイーツ映画なのにあまり子どもには見せたくないクソ映画は多いが、この映画は安心して子どもたちに見せられる。子ども向けを装ってないから、子どもたちも大人の映画を見た感覚を得られるだろうし。

学校一の人気者のクールな男の子と自己肯定感の低い地味な女の子の恋愛物語っていう百万回見た王道の学園ものラブストーリーで、いじめとの戦いだけでなくちゃんと友情を築いていて、恋愛の矢印が集中しすぎず色んなとこで恋愛してて、全体的にわりと明るくて良かった。小学生が想像する高校生の恋愛の多数決でストーリー作ったみたいな分かりやすさで。
ハーフ顔のラウールが日本人役を演じる不自然さを写真からは感じていたけど、映像で見ると全く気にならなかった。足の長さはもうちょい隠した方がいいとは思った。

空を飛べると言ったなら最終的にまるで空を飛んで助けに来たような演出をしろよ、という不満は飲み込む。でもあれめちゃくちゃ明確な伏線だったんだけどなぁ……。

『ハニーレモンソーダ』 1.5

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