遊 - Yumin Flaneur

遊民。遊びの記録。

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最近の記事

【映画レビュー】ロードハウス 孤独の街

アマプラやネトフリが作った映画やドラマって、過激だったりお金掛かってたりで話題になるけどあんまり食指が動かないんだよなぁ……と食わず嫌いしてきたのだけど、この映画はめちゃくちゃ面白かった。Amazonオリジナル作品への偏見を反省した。 元格闘家の男が、とある島のバーの用心棒となり地元の権力者と戦う話。わりとありがちな構図だと思うが、やっぱりこういう王道のストーリーって面白いなぁと思う。 リメイク作品だからというのも理由の一つなのだろうか?ストーリーだけでなく、映画に求めてい

    • エッセイ#161 - 発熱

      熱が出た。何となくここしばらく体調が悪い感じがしていたのだけど、今日起きてみたら熱が出ていた。この体がカッカする感じというか、自分の内側がいつもより熱いものを抱えている感じというか、とにかく自分の熱が高いのはすぐにわかるのでありがたい。皮膚が切れると血が出るみたいに、問題点が明らかで助かる。 ここしばらくの体調不良と今日の発熱は何か関係があるのだろうか?1週間ほどなんだか頭が痛かったり体がだるかったりネガティブな事を考えてばかりだったりして、ダメ押しで熱が出るなんて可能性は

      • 【レビュー】ヘルタースケルター

        蜷川実花って人は、写真家としては本当にすごい人だと思うけど、映画監督の才能はないんだなぁ……と開始5分とか10分で思ってしまった。なので結構、この映画を最後まで見るのは苦痛だった。 私はシロウトなので何が原因なのかはわからないのだけど、でもこの映画の出来が悪いのは感じてしまう。本当に始まってすぐに、なんだかものすごく体裁は整っているんだけど下手だなぁと思った。これを見て、世にあふれる凡作だと思っていた数々の映画がいかに素晴らしい始まり方をしていたのかと思い知らされたくらいだ

        • エッセイ#160 - ネガティブの沼

          ここ1週間ほど、なんだか体調が悪くて集中できない日々だ。何が原因なのかはよくわからない。夜寝て朝起きる生活サイクルだと体がダルい事が多いのでそのせいかもしれないし、季節の変わり目なので寒暖差のせいかもしれないし、ストレスのせいかもしれない。ここ2日は頭痛もあって頭痛薬を飲んだけど、あんまり効いていないのか頭痛以外の体のダルさのせいなのかスッキリしない。 体調がすぐれないからと言って、布団でゴロゴロしているのもよくない。ついネガティブな事ばかり考えてしまう。あまりに良くない事

        【映画レビュー】ロードハウス 孤独の街

          【映画レビュー】フランキー 不完全な男

          なんでこんな映画見てしまったんだろう……という気分になるような、あまり楽しいものではない映画。映画の目的がよくわからなくて困る。 過去の悪事を秘密にして今は普通の生活をしている男が、ひょんな事からその過去の因縁に巻き込まれる話。 こういうタイプの映画は一般的に、主人公が過去に悪さをしていたとしても良い人間なんだなと思えるように描かれるものだが、この映画にはそういう感じが無い。きっとそういう映画ばかりなのでそうじゃない映画を作ったのだろうけど、主人公を好きになれないのでこの映

          【映画レビュー】フランキー 不完全な男

          エッセイ#159 - つまらない選挙

          昨日は衆院選の投票に行った。私が選挙に行こうが行くまいが何の違いも起こらないのはわかっているが、さりとて行かぬ訳にもいくまいと毎回選挙には行っている。 朝からワールドシリーズを見て、風呂に入ってから、歩いて投票所に行った。すぐ近くなので、短い散歩だった。 政治には興味がないので、家を出る前にちょっとだけ調べてから、投票先を決めた。ほんの30分ほどだったけど、めんどくさいなぁと思った。自分に確固たる支持政党があれば迷わなくて済むのにと思う。ネット上で熱心に政治について発信して

          エッセイ#159 - つまらない選挙

          【映画レビュー】なのに、千輝くんが甘すぎる。

          さて、私はそろそろスイーツ映画評論家を名乗ろうと思う。自分の中に、定期的にスイーツ映画を見る事でしか満たされない何かを感じているし、スイーツ映画をよく見ていると自負しているからだ。そんなスイーツ映画評論家である私が、こんなに出来の良いスイーツ映画があるのかと感心したのが本作である。 平凡な女の子が、失恋の傷を癒やすために学校イチのモテ男と恋愛ごっこをするうちに本物の恋愛になっていくストーリー。めちゃくちゃスイーツ要素が詰まった王道の恋愛映画だ。なのに、そういう映画にありがち

          【映画レビュー】なのに、千輝くんが甘すぎる。

          エッセイ#158 - げろげろ

          朝方によく、近所のどこかでえずく声が聞こえてくる。4時とか5時とかの、かなり早い時間帯だ。そんな頃はだいたいかなり静かなもので、近所中に響き渡っている。 たぶんその声は、はす向かいの太ったお兄ちゃんだろうと思っている。私の1こ上の、小学生の頃はよく遊んでいた男の子だ。まあ、もうお互い年をとったので私はおばさんで、むこうはおじさんだけど。彼くらい体の大きなおじさんが、はす向かいくらいの近所の家でえずいているような声なので、勝手に彼だろうと思っている。 彼は優しいヤンキーだった

          エッセイ#158 - げろげろ

          【映画レビュー】フェイス/オフ

          昔の映画ってすごい。もう今はこんな映画作れないんだろうなぁって思わされた。 刑事とテロリストの戦いを描くアクション映画だが、ちょっとSFに近いような要素を含む(SFではないのだけど)。とにかくジョン・トラボルタとニコラス・ケイジがずっと戦っている様子を描いている。 まず、刑事と悪の組織の激しいアクションがすごい。昔のアクションってすごいなと思う。こんなめちゃくちゃな事はもう現代ではできないんだろうなと思う。とにかく色んな乗り物を使って大捕物を演じ、色んなものをぶっ壊しまくる

          【映画レビュー】フェイス/オフ

          エッセイ#157 - 海苔

          東京でウェブアプリケーション開発のバイトをしていた時、社長の奥さんが作ってくれた弁当を持たせてくれた事があった。正月の帰省直前に仕事に追われてごはんを食べるヒマがなかった私に、新幹線で食べてと持たせてくれたのだ。色々ブラックな面もあったが、これに関しては素直にありがたかった。 私は空腹に耐えかねて、その弁当を乗り換えを待つどこかの駅のホームで食べた。ちゃんとした家庭料理で、美味しかったのを覚えている。ただ、割り箸と一緒にラップで包んだ海苔が添えられていて、それを食べた時は固ま

          エッセイ#157 - 海苔

          【実用書レビュー】『限りある時間の使い方』 オリバー・バークマン

          タイパという言葉に、どうも馴染めない。つまらない映画なら途中で映画館を出るべきとか、本は自分に必要な所だけ読めばいいとか、ショート動画ばかり見ている人たちとか、過度にタイパを追いかけて本質を見失っているような風潮を好ましくないと思っている。そんな私でも、タイパ(タイムパフォーマンス)を求める事はある。要するに、タイパを求めるシチュエーションとそうではないシチュエーションを切り分けるべきとか、タイパだけが唯一の正解ではないという考えだった。 そんな私ですら、自分がタイパという

          【実用書レビュー】『限りある時間の使い方』 オリバー・バークマン

          エッセイ#156 - 何度も見る夢

          同じ夢を何度も見ていた頃がある。けっこう長期間に渡って、少なくとも小学校から高校の間のまるまる12年くらいは見ていた。 全然大した夢じゃない。小さなおもちゃの飛行機、デパートにあるような100円玉を入れたらゆらゆら動く子ども向けの乗り物みたいなものに乗って空を飛んでいる。空と言っても低い場所で、大人の背丈程度の高さだ。しかも庭とか家の中とか、敷地の中だけを飛ぶ。夢の中だし、もっっと自由にあちこち飛べばいいのに。 少し飛び回って2階に飛んでいったら、最後に一番奥の和室に着いて、

          エッセイ#156 - 何度も見る夢

          【映画レビュー】ザ・メニュー

          こういうタイプの映画は個人的にあまり好まない傾向にあるのだけど、シュールで狂った世界観を最後まで維持しているのはすごいと思う。好き!って感じでもないけど、でも何かすごいと言うか上手いと言うか、良い映画だと思う。 孤島にある有名シェフの営むレストランに集まった人々が、ディナーをする物語。だけど決してグルメ映画ではない。 映画を見始めてわりとすぐ、その空気を感じられる。なんだか不穏で、何か起こりそうだなという空気だ。その空気がどんどん充満していって、どこではじけるのだろうという

          【映画レビュー】ザ・メニュー

          エッセイ#155 - たこなれたこなれ

          両親が共働きだったので、子どもの頃はよく祖父母の家に預けられていた。たぶん田舎の年寄りの家なんてどこもそうなんだろうけど、夕方の5時くらいからじいちゃんの晩酌が始まって、ばあちゃんは毎日いくつも肴を作って並べていた。漁師町なので肴は文字通り魚ばかりで、好き嫌いの多い私はそこに並んだほとんどの物が食べられず、魚好きの妹はじいちゃんと一緒に色んなものをつまんでいて羨ましかった。じいちゃんは、だからと言って妹ばかりを可愛がるでもなく、私の食べられる、例えばシャコの小さなツメは全部を

          エッセイ#155 - たこなれたこなれ

          【映画レビュー】ファイナル・プラン

          スケールは小さいながら、アクション映画に期待しているものがちゃんと見れる良作。2020年公開ながら、昔の名作みたいなシンプルで基本に忠実な、こういうのがいいんだよという感じの仕上がりだ。 リーアム・ニーソン演じる凄腕の銀行強盗が、過去の行動を悔いて自首をしようとするが思わぬトラブルに巻き込まれる話だ。ストーリーがシンプルで、昔の因縁とか国家間の紛争とかのややこしいものが絡んでこないのが良い(そういうややこしい設定を上手く描けば素晴らしい映画になるのだけど)。主人公はとにかく

          【映画レビュー】ファイナル・プラン

          エッセイ#154 - 青いなにか

          自分の部屋の、いつもだいたいここに居るという場所がある。机があって、スマホとか、パソコンとか、本とか、お茶が入ったコップとか、ノートやボールペンとか、とにかく自分に必要なものが周りに散らばっている場所だ。そこにいる時にふと、ツメの先に青い塗料のようなもがちょっとだけ付いている事が何度かあった。どこかにちょっとだけある青い塗料を、ツメで引っ掻いてしまってついたような感じだ。でも、周りを探してもそんな青い塗料のようなものは見つからない。それに、ツメの先以外にその塗料が、例えば服と

          エッセイ#154 - 青いなにか