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【映画レビュー】あと1センチの恋

幼馴染みのすれ違いを描いたラブストーリー。コメディに寄りすぎず、シリアスに傾きすぎず、良い塩梅の恋愛映画だった。

この映画、男を(もしくは女を)取っ替え引っ替えしすぎだろと突っ込まれそうだけど、映画の中でも10年くらいの期間を描いているんだからこの程度の恋愛遍歴になるのは当然だと思う。それをぎゅっと2時間弱にしてしまうからそう見えるだけで。特段、主人公の二人が恋愛体質という訳ではなく、ただタイミングが合わずすれ違い続けただけなんだろうなと思う。そういう、タイミングが合わずすれ違い続ける事って現実にいくらでもあって、それが奇跡的にタイミングが合うから映画になるのだろう。

主人公の二人はイギリスの田舎町に住んでいる。教会があって、その前の道路を挟んでお向かいさんの幼馴染みだ。良い街だなぁとはたから見ると思うのだけど、田舎の若者はみな閉塞感を感じるもので、一人は街を出て、一人はそこで暮らし続ける。二人を取り巻く環境の変化で、二人はすれ違う。

男の子の家族はあまり出てこないのだけど、女の子の家族はとても素敵だ。パパもママも、田舎の家族を愛する両親という感じが好感が持てる。女の子は家族にも恵まれているし、友人も素敵だ。そんな環境で若くして子どもを育てる姿も、外国の一般家庭の子育てを垣間見ているようで面白かった。

コイツらは本当に男の趣味が(もしくは女の趣味が)悪いなとは思いつつ、人間のどうしようもない姿という程度でそれほど悪人も出てこず、楽しく見れた恋愛映画だった。

『あと1センチの恋』 2.5

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