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【映画レビュー】シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション

原作のシティーハンターは、名前はもちろん聞いたことあるし、どんな漫画なのかも知ってはいるが、全く読んだことはない。アニメも子どもの頃にテレビ放送されていたが、ほぼ見たことないに等しい。なのでこの実写の、しかもフランスで作られた映画が、私にとってほぼ初めてのシティーハンターとの接点だ(入り口としてふさわしいかどうかはわからないが)。つまり原作を知らない視点からのレビューとなる。

基本的には想像していた通りの、バカバカしいスケベとカッコいいアクションを楽しめるストーリーだった。事件も漫画らしい惚れ薬をめぐる戦いや、シリアスな仇の話など、硬軟織り混ぜたバランスの良さを感じた。
意外に感じたのは、スケベが想像していたスケベとちょっと違った事だった。
まず、思ったより大人向けのスケベだった。もっと子ども向けの明るくてストレートなスケベだと思っていたけど、大人を笑わせるためのバカバカしさを感じた。これは原作ファンが原作よりもどぎつい下ネタもあるとレビューしていたのをいくつか見たので、実写化に際してアレンジされた部分なのだろう。
それと、意外に女性の下ネタだけでなく男性の下ネタも多かった。こういう作品は女性の下ネタだけを多投して完全に男性だけをターゲットにしてしまうのもひとつの手だと思うが、男性の下ネタもかなり多かった。これが原作に準拠したものなのか、女性だけを性的に消費している訳ではないという姿勢なのかはわからない。ただ、男性の下ネタは多いがあくまで男性向けの作品だ。女性の下ネタは男性が喜ぶ下ネタで、男性の下ネタは男性が笑える下ネタになっている。

実写化とは言え外国映画というのはアニメに近いというか、日本映画よりも現実離れしたものとして見られる感覚があるなと思った。これが日本を舞台に日本人に演じられると、また受け入れられないものを感じてしまいそうだ。日本映画ほどリアルでもなく、アニメほど現実離れしていない、その中間にある距離感で見ているなと思った。

個人的にはジェロム・レ・バンナの出演に一番テンションが上がった。久しぶりに見たけど、ちゃんと顔を覚えていてすぐにわかるものなんだなと思った。

『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』 2.5

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