明日のご飯、何合食べる?

このところ毎晩、夫と子どもが入浴している間に、食卓を片付け、翌日のために予約炊飯をしている。

さて、ご飯は何合炊こう。
朝晩のご飯が進む、おかずはあるか。
昼は家で食べるのか、出先で済ませるか。
冷蔵庫の中身、そして一家3人の予定と相談しながら、1日に消費する米の量を考える。

すこし前までは、適当に2、3合の米を炊き、残った分は冷凍していた。
転機になったのは、夫の一言。
「解凍したご飯、あんまり食べる気しないんだよね」と。

何を抜かすか。
確かに、解凍ご飯は炊き立てに比べて、味が落ちる。そんなことは、百も承知だ。
分かっているから、私は解凍ご飯を白米の状態ではなく、レトルトカレーをかけるとか、お茶漬けにするとか、何かしらの工夫をして食べている。
自分でどうにかしろ。ガタガタ言うなっ。

ただ、家族の中で一番ご飯を消費するのは、夫である。
彼の食欲にブレーキが掛かると、冷凍ご飯は溜まっていく一方。工夫していると言った私も、実のところはパスタやうどんに手を出したり、パンを買ってきたりと、冷凍ご飯から目を逸らしていることも多い。
そして、冷凍庫は容量の限界を迎え、大量の冷凍ご飯を捨てることになる。

これではいけない。
飯粒1つも残すなと言われて育ってきたのに、お茶碗で数えれば10杯以上のご飯を捨てている、罪悪感よ。
食べるにしても、考えてみれば一度炊いたご飯を冷凍のち解凍して、手間も電力も無駄遣いしている。しかも味がイマイチだなんて、コスパが悪い。

最初に思い立った対策は、「解凍ご飯が美味しく食べられる保存容器」を買うこと。
美味しいご飯は魅力的だが…ラップと違い、使うと洗わなくてはいけない。面倒なので不採用。

結局行き着いたのが、「翌日食べる分だけを毎晩炊く」という、至ってシンプルな策である。
合数を試す中で、一合だけでも美味しく炊けるという、炊飯器の性能の良さにも気付いた。

何合炊くのがベストかと頭を動かすのはタダだし、意外と手間が減る。
「忙しいから、まとめて炊くのが当たり前」「美味しくなくても、我慢して食べるのが当たり前」。
いつの間にか、私の思考に取り憑いていた「当たり前」を見直したことで、手間やコスト、食品ロスも減らすことができた。

ご飯を冷凍するか否かは、些細なことだけど、こうして行動を一つずつ変えていけば、今の日常と、未来がより良くなるかもしれない。
そんなことを考えながら、今晩も米と向き合うのである。


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