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[TeaTime #17]イギリスの生活ってどう?『イギリスの大学の仕組みのカルチャーショック』

今日は、私がショックを受けたイギリス(England地域)と日本の大学の学費システムの違いについてのお話。

1)大学の授業料の変移

イギリスの大学は日本のように国立や私立の区別がなく、すべてが国立だけど、経営は大学ごとに独立している。イギリスではイギリス人学生に対し、すべての大学の学費が1997年までは"無料"で、すべてを税金でまかなっていた。

1998年に最初に導入された学費は年間1,000ポンド(約13万5千円)だったが、2006年に3,000ポンド(約40万五千円)に上がり、2012年に9,000ポンド(約121万円)に上がりと、3倍ずつ上がってきた。そして今後はインフレーション率によって上がっていき、2017年より9250ポンド(約125万円)になった。

さて、この9250ポンドの学費はイギリス人とEUの学部生の金額。International Studentsの学費は18200ポンド(約245万円)とかなり高くなる。大学は留学生から現金収入を得る。

もし日本人が学部生としてイギリスで勉強する場合、本国学生の2倍の授業料を払わなければいけない!

2)大学の授業料つていつ払うの?

学費の支払う時期の違いがある。

International Studentsは学期の前に授業料を支払わなければいけない。一方、イギリス人は授業料を支払わない!

じゃ、イギリス人は授業料いつ払うの?って思うだろう。はじめその仕組みを聞いた時、信じられなかった!「そんな世界もあるのか」ととても驚愕したのを覚えている。

入学時にイギリス人の親は、日本の親の様に、大学に学費の振込みを一切する必要はない。必要な学費や生活費を賄うローン(借金)が政府から支給され、卒業後にそのローンを利子とともに返済するシステムになっているからだ。大学を卒業するときには学生の平均の借金額は約35,000ポンド(約473万円)から40,000ポンド(約540万円)になるそうだ。

3)イギリス人の大学学費の支払い義務

「イギリス人は大学卒業後にすぐ借金を返済しはじめないといけないの?」

「いいえ、年収が26,575ポンド(約359万円)を下回ると返済義務がありません!」

年収が26,575ポンドを超えると、学費を税金として返済していくことになる。そして、卒業後30年たったらローンの返済義務はなくなるので、年収が26,575ポンド以下のまま30年を過ぎたら1銭も返さなくてもいいということになる!!

当然、イギリスを出て外国で働いているイギリス人は、イギリスでの所得税支払いがないので、学費返済なし!

学生時代にはお金がいらず、卒業して高い収入を得るようになってからそれを返済していくという仕組みのお話。

学費を一括で払う日本の親御さんたちの大変さ。こんなカルチャーショックを受けて、改めて大学進学させてくれた両親に心から感謝した。

補足:1ポンドは135円で計算

冒頭の写真はalexxxisによるPixabayからの画像


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