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ザルツブルググローバルセミナー2日目:AI倫理とナラティブ

プログラム2日目、いよいよ本格的な議論がスタートです。

経済発展、テクノロジーの発展と人々の暮らし


最初は、インドと日本におけるテクノロジーや社会課題についての議論が繰り広げられました。議論のスピードが速く、圧倒的にインド人男性がマイクを持つことが長い、理解をして咀嚼するだけでも精いっぱいです。話題としては、

・日本は製造業としての成功をおさめてきた。製造サイクルは10年。インドはどちらかというとソフト側で台頭している。製造サイクルは3か月。このスピードの違いが明らかにある。
・インドの人口規模はすさまじい、その競争社会で勝ち抜かないといけない。待っていられないし、スピードが勝負。
・インド人女性は地域によっては、コロナ前はパソコンやさまざまなデバイスをもつことすら難しかった。倫理的ではないことへ接する、と家庭の中の男性が制限してきた側面もある。コロナで主収入源の男性が食を失ったり様々なことがあり女性が働かざるをえないこともおき、様々な女性が立ち上げるビジネスも生まれている。
・日本は「ルールを守る」、インドは「ルールは自分がつくる」。


と、話題はあちこちにいきました。発言はほとんどインド人男性。誰かが話している間も他のインド人が次々と質問をしていきます。

インド人女性や、日本人の発言がなかなかでてこず。私はこの部屋で最も異端なので、逆に話しやすいと思いとりあえず手を挙げてみました。

私が話したことは、両国のルールメイキングに触れつつ、『両国における「書かれていないルール」=「社会規範」について話しました。インドでも日本でも、伝統や「昔からよいこと」とされるなかでの行動や発言、何にとらわれ何を自ら選んでいるのか、それをどのように自ら気づいていけるか。経済成長、投資、テクノロジーの発展などの測れる指標における議論が繰り広げられるが(実際そのような話がたくさん)、測りにくい指標、集めにくいデータ、結果優先順位が下げられる課題、地域社会への、生活へのインパクト、人々の暮らし、そこにおける価値をどう議論にのせて「合意形成」をしていけるか。』などなどと問題提起をしていきました。

たまたま最後の発言になったため、一旦そのテーマから考えてみようとディスカッションに入りました。

AI倫理と人々の暮らし

次のセッションは、AI倫理と人々の暮らしについてでした。これがまたなかなか難しいセッションで、一気に英文長文をその場で読み込み、すぐに議論、また新たな英文長文渡され、すぐに議論、という頭が沸騰しそうな流れです。


詳しくは恐らくプログラムのネタバレなので書けないですが、「人々」の生きること、治療すること、死ぬこと、暮らすこと、その様々な判断、優先順位付けをAIに委ねていく世の中になっていくなかで、人々はどのようにその「倫理」を捉えかんがえていくか。ということがテーマでした。

ロールプレイをしながらすすめていくのですが、立場をもって語ると、非常に重いテーマであることがひしひしと感じられます。人の尊厳、どのようにAIが大事な決断をくだしたのかへの透明性、そこでの納得感。これから私たちが生きていく世の中はこういうことを考えていくのか、議論をしていくのか、となんだか少し恐ろしくもなりました。

本になる


「HumanBook」といって人が自分自身を語る本になるというプログラムがあり、その10人の1人に選ばれお話をしました。5分自分が本になり語る。15分それについて質問や議論を繰り広げるという流れです。3セッションをしましたが、毎回異なる話題になっていきます。

・産後鬱の要因は何なのか
・世代による考えの違いを対話する場はあるのか
・どのようにスケールされていくのか、いや、しないのか?
・カフェの参加の仕組み
・語られないことを語る仕組み

質問が止まりません。

不思議なほどに、テック系の人たちが「カフェ」に大変興味をもってくれたのが意外でした。

日本側からのティーパーティー


日本側からティーパーティーを開催する時間がもうけられ、私がカフェを運営しているということからか、主催するリーダーに選ばれアレンジをしました。事前に皆さんにもってくるものを相談できるプラットフォームをつくり、説明をしました。こまちカフェのお菓子ももちろんもっていきました。可愛いーーー!と本当に皆さんのテンションがあがるのを見て嬉しかったです。
しかしながら、主催と説明準備で忙しくなってしまい、写真を撮り忘れました。もはやこまちのクッキーが残っていない状態ですがその一枚。

テーマ絞り


今回皆さんさまざまなテーマをもってきているので、それぞれ共に何の情報やもっているものを持ち寄り共にできるのか、のいよいよテーマ検討がはじまりました。「持続可能な街とコミュニティ」という大きなテーマのグループに入り、そこから「どのようにテーマを絞っていくか」の議論が始まりました。


決め方の決め方、だけで半分以上の時間を使います。ここでもまた圧倒されてしまいます。これだけ決め方の引き出しを皆さんもっているのかと、、、

とりあえずグループにわかれて、私たちのグループは「ナラティブ」ということに。

「本になる」をつとめたからか、私の事例を話して欲しいということで振られました。コミュニティ、参加、語り。そんなことを1時間弱話、それぞれの持っていることの想いや意見交換をしました。

ガンジーに教えをうけた人がつくった恩送り的なカフェのこと、たくさんの事例も知ることができました。
ここからどのように深まっていくのか。。。次の日からのプログラムに引き継がれます。


夜は敷地内の部屋で演奏会。モーツァルトの旅のパトロンの一人でもあった人が所有していたためモーツァルトが神童と呼ばれ幼少期に実際に演奏した部屋でモーツァルトを聞きました。胸がいっぱいです。

疲れ果てて夜その後行われた飲み会は欠席。。。みんな元気です。