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とくさ(砥草、木賊)

子供の頃からよく見たトクサ。自生して生えていたのではなくお寺のお庭や観賞用に坪庭に植えられたりしたものをよく見かけました。お料理屋さんのお庭に植えてあったりするからか、京都らしい植物の中にこれがあげられます。竹に似たような節があって緑がとても綺麗。

古来、茎を煮て乾燥したものを研磨の用途に用いたそうで、「とくさ」(砥草)の名はこれに由来しています。紙やすりが一般的な現代でも高級つげぐしの歯や漆器の木地加工、木製品の仕上げ工程などに使用されています。

クラリネットなどの葦製リードを磨いて調整するのにもトクサが用いられます。また、瀧廉太郎は身だしなみとして常々トクサで爪を磨いていたと話が残っています。

子供の頃見かけて一緒に歩いていた母に聞いたとき、鉛筆も削れるのよ。私は鉛筆を削ったりしてたのよと聞き、試して子供ながらに削ってみたことがあります。上手く削れなかったのは工夫が足りないのだなと思っていました。懐かしい思い出がある草です。ちょっと横を通って思い出しました。6/18

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