『インハンド』に出演していた松下優也さんを近くで見たくて『黒白珠(こくびゃくじゅ)』観てきました☺
⚠うっかりネタバレするかもしれないので自己防衛してください⚠
シリアスなタイトルだけど、笑いもあり『長崎弁』の会話が最高でした。最初、長崎弁を聞き慣れていないから、どうかなーって思っていたけど気にならなかった。そして、ポスターの印象と違い、長崎弁のほのぼのシーンが多くて観客席もけっこう笑っていました。もちろん、うるっともきましたよ。
後から知ったのですが、最初のあらすじから大幅に改変されたらしくて、フライヤーのあらすじと全然違っていました。真珠の話はどこに行ったの? レベルで家族の話です。でも、ある意味、翻弄されておもしろかったです。多分、最初のあらすじだと共感できなくて楽しめなかったかもしれません。(ちょっと寝ないか心配だった)
笑いをいれながらストーリーが進んでいくので飽きなかったし、家族の物語のため感情移入しやすく楽しめました。あーいう人いるなぁ、と思えるほど役者さんのお芝居が素晴らしかったです。
それと舞台! 3つのセットからお芝居を繋げていくところが舞台ならではだなーっと面白かったです。目線の動きが大きくて、舞台ならではのエンターテイメント性がありました。観ていて楽しかったです。
舞台は1994年の長崎。ええ、私はまだ産まれていません。ドラマの世界が身近です。この世界って今と違って距離感ちかいなーってイメージで、私にとって非日常。
あ、『黒白珠』はスタインベックの小説『東のエデン』をモチーフにしてるそうです。(未読ですみません。今から読みます)
話が始まって、松下優也さん演じる兄・勇(いさむ)は仕事をやめてアルバイト生活の男なんですけど、松下さんが演じれば、とにかく爽やかなんですー! 冒頭、少年みたいに夢の話をして目をキラキラ輝かせている。爽快感にあふれてました。
それと動きが良き! 細かいことを言うなら、階段を駆け下りるところ。普通に下りるんじゃなくてリズムよく下りる。私もやるーっと共感み感じました。こういう日常に近い仕草が家族をテーマにする上で大切なんだなぁと思いました。
双子の兄弟を中心に話が進んでいくんですけど、弟・光(平間壮一さん)の演技がヤバい。もう何かに憑かれているんじゃないかのレベルで怖かった。問題がなさそうな青年こそ闇深くて好きなんですけど、家族の秘密を暴こうとする嫌悪感があるからか心の中で拒絶していました。
えーもういいやん、何もせんかったらいいのに。
って思うぐらい秘密を暴けば『日常』が崩れることを知っているからこそ、真実を知るためなら平穏を壊そうとする光が苦手でした。そう思わせる演技ができる平間さんがすごいです。
途中、勇(松下優也さん)の違和感があるセリフを聴いて不思議に思っていたら別人に。気づけば過去へと場面展開して、動いていた扇風機が止まりスポットライトの光が暗くなっている。
勇とは真反対のキャラへと豹変した瞬間、鳥肌が立ちました。
勇じゃない。
そう思えるほど、仕草や喋り方で伝わってきます。ってか全然違う。短時間での切り替えすごい。ゾワゾワしました。
2人は母の姿を知りたくて、父(風間杜夫さん)に母との出会いを聞くのですが、風間さんの懐かしそうに語る姿、お酒を飲んでおちゃらける姿、悲しそうに語りかける姿、怒りに満ちた姿……いろんな表情に惹きこまれた方が多いと思います。
終演後、シリアスだけど明るい未来が見えるお話でした。少しだけ長崎の過去に触れたり、細かい伏線が盛り込まれていて楽しかったです。
そういや私の両親がどこで会ったのか知らないな……お見合いだったけ? 帰ったら聞いてみよう。
次は落語を観に行く予定です。『昭和元禄落語心中』にハマり観に行きたいなーっと思いつつ行けてなかった。NHKでのドラマも終わり難しいかもしれないけど『死神』観たいなぁ……。
おわり。
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