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ラブストーリーは突然に③

昨日の投稿の続きです。
8年前,職員の飲酒による不祥事の連続に起因して発せられたいわゆる「禁酒令」が,私たちのオフサイトミーティング「明日晴れるかな」の原点なのですが,昨日の投稿では,当時私がオフサイトミーティング開催を発案した思いをご紹介させていただきました。
今回は,第2回目のオフサイトミーティングが終わった後の感想。
第1回目とは異なり百家争鳴となった「伝説の第2回」を共有できたらと思います。

<2012/05/26投稿>
昨日のミーティングは、1回目に参加いただいた方に加え、初めての方に多く参加いただき、正確な人数はわかりませんが40人にも達したこと、また参加者の年齢層の幅が広がり、20代から50代までの多様な方々が集まったことに、改めて驚きを感じました。
特筆すべきは、事件直後だった1回目にくらべ、報道や職場での情報、市職員相互の情報交換等、市長の講話など、時間の経過によりいろいろな情報が与えられ、その情報量や受け止め方が各人で異なることから、集まった方々の「もやもや」とした頭の整理の前提条件が各自で異なり、第1回目のように、意見交換の中でメンバーの考え方が同質化するという方向にいかなかったのが、第1回目と大きく異なるところでした。

「禁酒令」そのものに対する反感や、それを半ば思いつきのように発した市長への不信感、自分たちはなにか変わらなければいけないのか、個人が起こした不祥事に対しての連帯罰であり、不祥事を起こしていない人間が変わる必要はないのではないか、と言った意見も、第1回目に比べ、多かったように思います。
一方で、第1回同様、今回の不祥事の遠因としての、窮屈で人間関係の希薄な組織風土や、それを生むトップの現場に対する無理解や不信、いきすぎた人員削減に焦点を当てる方もおられましたが、そもそも個々の不祥事の原因も含めた事件の詳細について詳細な情報がないなかで「自分ごと」として考えることができない、という意見もありました。

全体の感想としては、それでも「言いたいことが言えてすっきりした」という人もいれば「もう少し自由に発言できたほうがよかった」という人もおり、一方で「焦点を定めずに各自が思い思いのことを述べるだけでは、議論が拡散するだけで意味がない」という人もいました。まあこれはミーティングの目的と運営手法、それと集まった方々の期待感との齟齬によるものではありますが。

この混沌ぶりは当たり前の話であり、ここに来ていない多くの方々まで含めれば、本当に多様な受け止め方があるはずで、自分のように「腑に落ちる」ことにこだわらず、淡々と日々を過ごしている方も多数おられるはずなのですが、第1回目で集まったメンバーでなんとなく同質化してしまったことで、少し自分自身、無理に「腑に落ちる」ためのレールを敷こうとしてしまったところがあったかと少し反省しています。

私自身、第3回目のオフサイトミーティング開催の是非、あるいは開催する場合の目的は運営方法について、昨日から悩んでいます。これだけ混沌としている「もやもや」した職員同士で、まったく自由に「もやもや」をぶつけ合うことにどのような意義を見出すべきか。それとももっと焦点を絞って開催すべきなのか。
もともと何らかの使命感で始めたものでもなく、今後の展開になんら責任を負う立場ではないはずなのですが、なぜか悩んでしまっています。正直にいえば「自分の短絡的な発案がみんなを巻き込んでしまい、なんか自分の手に負えない大変なことになってきた」という感じです。

この動きを最初に発意した私の個人的な気持ちとしては、私自身の「もやもや」もまだ解決しておらず、まだもう少しの間は、ぬるい運営と言われようとも、市職員なら誰でも参加できる、自由な立場で「どう受け止めたらいいか」を語り合い、情報格差を埋めたり、誰かと話す(あるいは聞く)ことだけでなんとなくすっきりさせたりできる「自由で安全な場」として開催、運営していきたいと思っているのですが、FBの皆さんの意見はいかがでしょうか。

参加された方あるいは参加されていない方からの意見や感想、期待などを聞かせていただきたいし、このFBの場で相互に意見交換、議論していただければ幸いです。そのうえで、私は、私自身の考えで行動したいと思いますし、別の方が別の行動をとられるのであれば、その趣旨、内容に応じて応援させていただきたいと思います。
こういう言い方をすると少し無責任なように受け止める方もおられるかもしれませんが、ご容赦ください。
みなさんの忌憚ない意見と議論をお待ちしています。<引用終わり>

ある意味,この悶々とした状況が私のオフサイトミーティング人生の原点。
同質ではない様々な意見を持った人間が世の中にいること,混乱の中でみんな自分の意見を誰かに聞いてほしいこと,そのどの意見も優劣なく尊重しあうことができる「自由で安全な場」でなければ,尊重されなかった者はその場には二度と参加しないし,わかりあうこともできないこと。
私はそのことに気づかされました。

衝動で始めたオフサイトミーティングでこんなに重い責任を負わされることになるとは思いもしませんでしたが,この日以降しばらく悩み続けた結果が,なぜオフサイトミーティングをやるのか,自分たちのオフサイトミーティングがどういう場であればよいのか,という私の確信につながったと思います。

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