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自分が感染者であると疑うこと

【2021年4月28日Facebook投稿】
この投稿を始めてから数人の方からお問い合わせいただいたのが、発症前の自覚症状。
先週木曜日早朝に38度を超える高熱だったことから、仕事を休み、コロナ相談ダイヤルに電話し、市内の病院を紹介してもらい、そこでPCR検査を受ける、という流れになったのですが、前兆はなかったのか?と聞かれます。
残念ながら全く自覚症状はありませんでした。
前日水曜日も、その前の日も、体調はすこぶる良く、ご飯も美味しく、睡眠も十分に取れていました。
特にストレスがあったわけでもなく、寒暖の差があったわけでもなく、全くいつもと変わらない日常で、いつも通り仕事に行き、寄り道せずに自宅に帰る、最近では当たり前の生活パターン。
翌日からの騒動を予見させるようなことは全くありませんでした。
自覚症状の予兆がない。
ここは大きなポイントです。
陽性判定を受けて保健所のヒアリングを受けるのですが、その最大の目的は感染の拡大防止です。
陽性判定を受けた個人の生活履歴を追いかけて接触した人を特定し、その人たちが陽性でないかを確認するのですが、私の場合は、発熱という具体的な症状が現れた2日前、20日火曜、21日水曜の二日間は既に排菌が活発になっているため、その二日間に接触があった人を細かくリストアップされ、その方々には保健所の調査とPCR検査を受けていただくことになりました。
自覚症状が全くない通常通りの二日間ですから、職場ではかなり当たり前に近接した場所での協議や長時間の打ち合わせを行っており、一緒にいた時の距離や時間の長さなど、接触の程度が濃厚だと判断される方には自宅での在宅勤務をお願いすることになりました。
そういう意味で職場にはずいぶん迷惑をかけてしまいました。
いや、感染は誰にでも起こりうることだから責任を感じなくてもいいと慰めてくださる方もおられますが、そこはやはりリスク管理が手ぬるかった自分に喝を入れなければいけません。
自分が感染しないようにというリスク管理はかなり入念にやっていたつもりだったのですが、逆に自分が無症状の感染者であるという前提に立てなかったのは今思うと反省すべき点です。
自分が無症状の感染者かもしれないという自覚があれば、職場での会議をもっと短く、もっと少なく、もっと小規模で行うことを提案できたでしょう。
わざわざ集まらなくてもオンラインでいい、チャットやメールのやり取りだけでいい、という指示だってできたのです。
1年もこの病気と戦っているつもりでいましたが、一番大事な部分が抜け落ちていたことを改めて痛感し、今、毎日元気で職場に通い、普通通りに仕事をしている皆さんにこのことをお知らせしたいと思います。
あなたは明日の朝高熱を発し、コロナ陽性の判定を受けるかもしれません。
今は自覚症状がなくても、そうなれば今日や昨日に遡って濃厚接触者を特定し、検査をお願いしていくことになります。
であればこそ、あなたが明日以降に陽性判定を受けた場合に濃厚接触者となる人を、今、可能な限り減らす努力をしてください。
テレワークの環境が整っていないからといって、従来通りの仕事の仕方でいいわけではありません。
直接会うことをなるべく避け、電話よりはメールやチャットで意思疎通を図り、資料の共有も紙ではなく電子で。
会議は少なく、短く、人数を絞る。
直接お会いしてお話しすることがかえって相手のリスクを高めますので、ビジネスマナーもデジタル化への発想の転換が求められます。
この備えは簡単なことではありませんが、現下の感染拡大状況を考えれば全てのビジネスパーソンが職場で我がこととして気をつけてほしいことです。
濃厚接触者の出現可能性を減らすことは感染拡大防止や業務継続の観点から必要なことですが、陽性判定が出た際の保健所調査の負担を減らすという効果もあり、この保健所の負担を減らすことというのは、限られたマンパワーで多岐にわたる膨大な業務に忙殺されている保健所の現状を考えるとかなり優先順位を上げて取り組むべきことではないかと思うのです。
もちろん、誰かが陽性判定を受け、あるいは濃厚接触者として検査を受け、自宅待機を余儀なくされた先のBCPも大事ですが、それと同じくらい、自分が感染者かもしれないという前提に立った、自分起点の感染拡大リスクマネジメントを強く心がけてほしいと思います。

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